6割で手を打ちや、の解釈
私の母方の祖父は苦労人で、私が(今から考えると)何を偉そうに言おうと、「最近の若い者は」とすぐに否定したりせず、若い者から学ぼうとする姿勢を貫き、70代にして英語の単語帳を作って学び、パソコンを買ってオンラインで株をトライし、その生き様をとても尊敬している。
が。
30代になってもなかなか結婚しないで仕事に打ち込んでいる孫の結婚に関しては、「完璧な人間はおらへんで。6割くらいで手を打ちや」と薦めてきた。6割て…なかなか期待値低いな爺さん。👀❗️さすがに、低すぎやないか?戦後直後であまり選択肢がなかった時代の人だし、今はそういう時代じゃないし。ということで、このアドバイスに関しては聞き流した。
この歳で、妥協しないって大丈夫かなという考えも一瞬過ぎらなくもなかったが、ここまできたらむしろ妥協できなかったという気もする。
時は過ぎ、孫娘もやっと40で結婚するに至った。今の彼とは知り合って3年半経つが、最高の夫だ。6割どころか12割くらいだと思っている。出会った時からそうだったし、それは今も変わらない。時間はかけたが、彼に出会うまで、苦労の結婚クエストをして本当に良かったと、6割で手を打たなくて、妥協しなくて、本当に良かったと、心から思っている。
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と思ったのだが。
最近、ふと考えてみた。こいつは本当に120%素敵なのか?🤔いやいや、あんまり書くとかわいそうだから書かないけど、色々とふざけたところがある。オイオイ。何が12割だ、「完璧」かどうかと言われたら、全然完璧ではないよな、うん。😤😤😤
そこで気づいた。💡
彼は、私の中で優先度の高い、大事なことについては、やっぱり完璧なのだ。私は彼が彼らしくいることに本当に満足しているし感謝してるし、一緒になって良かったと心から思っている。本当に素晴らしい相方で大好き💕
で、私の中で大した問題でないポイント、例えば食器洗いが苦手だとか、靴下をあらゆるところに落としていくとか(うちではこの行動をマーキングと呼んでいる)、机の上がぐちゃぐちゃな状態が一番落ち着くとか(掃除すると怒られる)、たぶん掃除機をかけなくても1年は気づかないだろうなとか、そういう点まで全部入れれば、確かに、7割くらいかもしれない。
だけど、そもそも自分もそんなこと言ったら、100%からは程遠いし、たぶん本当に100%完璧な人がいたら、こっちが100%じゃないので、落ち着かないかもしれない。完璧な二人なんて、気持ち悪いし、完璧がゆえに完璧じゃない。
つまり、優先度を自分の中でハッキリしておけば、総合点が100点じゃなくたって良いのだ。誰かと一緒に生きていく中で、自分としては譲れない点、大事な点、これについてバッチリなら、総合点が100じゃなくても、自分の中では完璧だなと思う相手がいるのだ。でもそのためには、自分の中の譲れない点を正確に把握しておいた方が良いだろう。プライオリティ付け、重要。なんか仕事みたいだけど笑。
ま、ということで、爺さんの「6割で手を打ちや」はあながち間違ってなかったんだな、やっぱりうちの爺さんは賢いな、というところに落ち着いたのでした。