素敵な女研究部・アメリカ編

首都圏でアメリカ生活を満喫しつつ、いい女を目指すブログ。

医療保険ゲームの攻略法

アメリカは自由で素晴らしい国。

これは絶対にそう思う。

 

だがしかし。

留学前には知らなかった、地球から見た月の裏側みたいなダークな側面もある。🌒

 

それは、医療保険地獄。🔥🔥🔥

 

医者にかかりたいと思った時、サクッとお近くの医者を選んで行くなんて、高いプレミア(医療保険の月額料金)を払わなければ無理。まずは医療保険会社に問い合わせて、ネットワーク内の医者を探す。そしてかかりつけ医にレファーラルという推薦状を書いてもらってから行かなければ、医療保険の恩恵に預かれない。そして、そもそも高いプレミアを払って医療保険が効いても、大して安くはない医療費が待っている…

 

正直、医療保険に関しては、世界に名だたる地獄だと思う。

国民皆保険の日本が本当に文字通り天国に見える。この点だけ見たら、なぜ好き好んで地獄に住んでいるのか、自分でもわからないくらいだ。

 

在米20年、交通事故1回を通して学んだ、「ここが変だよ(だけどマジだよ)、アメリカの医療保険」👀をいくつかあげてみると…

 

  1. レファーラルがなければ始まらないが、レファーラルには有効期限と有効回数がある!例えば、特定の専門医にかかりたい場合、まずはわざわざかかりつけ医に出向いてレファーラルをもらうわけだが、1枚のレファーラルが有効なのは、その専門医に会うこと2回まで、など決まっている。3回目分以降は、またわざわざかかりつけ医に行き、同じレファーラルを書いてもらわなければならない。同じ医者なのに… ただでさえ時間がかかる治療の場合、無駄にかかりつけ医にも時間を割かねばならない。そういうわけで、我が愛する夫は、最低でも2週間に1回はかかりつけ医にレファーラルをもらいに行っている。この機会費用… 時給換算しても全く割りに合わない。
  2. 高い医療費の場合、その場で医療費の何割かを現金をドーーンと積む💰💰💰💰💰と、残りはチャラになることがあるらしい。これはネットで見た情報だけども、病院としては回収できるかわからない人を追いかけ回すより、その場で現金を積まれた方を採ることもある、ということ。信じられへん。私はやったことはないけども、多分こういうことはあるだろう。なぜなら、支払いが不可能なundocumentedな移民なども病院に担ぎ込まれてくるから…
  3. ネットワーク外の病院でも、その医療保険が提供していないサービスの場合、レファーラルさえ出してもらえていれば、ちゃんとクレームすれば最終的に保険が効く(可能性が高い)という裏技がある(という話を聞いた)。今回、鍼治療をこの方法でやってみる予定。その報告を乞うご期待。[後日談:今回はこの技は通じなかった。]
  4. 医療費は、支払わない人の分も含めて、高めに設定してある(と思われる、多分)。交通事故の後、病院から目が飛び出そうなくらいの高い請求が来たが、係争中だったので弁護士から正式に「係争が終わるまで待ってくれ」というレターを出してもらったにも関わらず、2ヶ月に1回の頻度で請求書が送りつけられてきた。だが訴訟がほぼ終わりかけの2年後くらいには、送られてきた請求額はどんどん勝手に下がり、最後は最初の請求額の15%くらいの金額の請求書が送られてきた… 何なの?最初に提示してきた数百万の請求書は、何だったの!??💢
  5. そして、どれもこれも、「あなたの医療保険の種類による」という話… アメリカには、もう何万種類もの医療保険がある。ちょうど、母がブチ切れたホールフーズの牛乳セクションのように、単純に「牛乳」を買いたくても、まぁもう5−6種類のブランドがあり、各ブランドごとに2%牛乳からビタミンD入りのからホールミルクから、アーモンドミルクから、ライスミルクから、「ミルク」だけでも多分軽く20種類はありそう。それと同じように医療保険も、ザックリ分けても、プレミアは安いけどイザという時全然カバーしてないもの、その逆でプレミアは高いけどカバー範囲が広いもの、があり、どちらを買うかは、命の賭けだ。自分は病院通いになるようなことは絶対にないと思えば、月額料金が安いものを選べば良いが、うっかり事故にあった時に破産する羽目になる。そしてこういうわかりやすい点だけならまだしも、細かくレファーラルの要不要などチマチマした部分がちょっとずつ違う医療保険がワンサカある。米国の医療保険を深く理解したら、それだけで職業になりそうなくらい。

 

…これを書くだけで、血圧が上がりそうな話だが、米国では、病気になった時や大怪我をした時、味方につけるべきは医者だけではない。まさに、医療保険屋をいかに味方につけるか、いやむしろ普段からいかに医療保険の悪魔の仕組みをよく理解するか、が米国生活の文字通り命綱になる。

 

…なんて面倒な国なんだ!!!

これを考えた時、この国で一人で老後を迎えるというのはあり得ないな、と悟りました。病気や怪我でダウンしている時、たった一人で医療保険屋と戦うことは無理だから。

 

こちらからは見えない月の裏側、恐るべし。

 

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さ、お茶でも飲んでちょっと心を落ち着けましょうか… 

 

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