デスクに鏡を置く理由
美女と鏡
以前勤めていた会社で、超やり手のスーパープロジェクトマネージャーがいた。
彼女の手にかかると、この世知辛い世の中でもプロジェクトを回して利益が出る。そして彼女には可愛い子供もなかなかイケてるご主人もいて、素敵な郊外のおうちに住んでいた。…というのはあんまり本題とは関係がないんだけど、エキゾチックな美女で、そしてなかなかキビシいマネージャーでもあった。彼女の顔が、「それは違う」と言う否定の反応で引き締まる時、正直、すごく怖かった笑(元が美人だけに)。
とにかく。
彼女のデスクには、彼女の顔が見える角度で直径10センチ弱のまぁまぁ大きめの鏡が置いてあって、最初は「ナルシストなのかなぁ…」なんて思っていた。まぁ美女だし。本人曰く、クライアントに会う直前など、パッと顔を確認するのに便利らしい。へえぇ…
だが。
数年して、実は私も直径7センチくらいの鏡をデスクに、同じように置くことにした。
なぜか?
私が仕事に集中している時の顔が、結構真剣すぎて、ヤバい顔になっていることに気づいたから😂😂😂😂。真剣に資料を読んでいる時の私の顔は、自分で言うのもなんだが、ヤバい顔だった。鏡を置いてから気づいたことだけど。
鏡があると、自分が動くと視界に動くものが入ってチラッと確認することができる。特にメールを見て、「あぁ?💢」と反応してる時の、自分の顔。あれはあんまりダーリンには見せたくない顔。いやいや… こんな口角の下がった眉間にシワが寄りがちな真剣な顔を8時間もやっていたら、そりゃぁ跡形つきますわなぁ…。
でも自然な顔は、年とともに口角が下がっていくようだ。電車の中で、周りの人の顔を見渡してみたらわかる。年が上の人ほど、何も考えていない時の顔は、口角が下がり気味。顔の筋肉が弱っているからか重力に逆らえないのかよくわからないが、口角を上げる方が意識しないとできないのかもしれない。
自分だけが知らない
自分が普段、どんな顔をして、どんな風な口で話しているか?
これは知らない人が多い。朝、化粧をして顔をチェックしている時は、ニコっとしたり、ニュートラルな顔の自分を見ているはずだ。だけど、持論を展開したり、人に反論している時の自分の顔や表情を自分で見たことはあるだろうか。それも自然光で。女優かYouTuberでなければ、あまりいないだろう。
今年はボイストレーニングをする機会があり、最悪なことに、自分が何気なく話しているのを録画し、自分でそれを批評するという機会があった。
…死んだ。😂😂😂
もとから美人ではないが、それにしても、口が思ったより尖っているし、アヒル口になっているし、もう5秒以上見ているのも嫌だったが、ツッコミどころしかない喋り方だった。仕事上のプレゼンは慣れているけども、オイ、この顔で毎回喋ってたのか、自分よ…と突っ込むしかなかった笑。
このボイストレーニングはやって良かったと本当に思っている(ご興味があればツイッターからでもDM下さい。ご紹介します。先生は日本の先生です。)。自分の声、話し方など、あまり直視したくはなかったものの、たまにランダムに撮った写真などに写って「そんなはずはない」と思っていた、見たことのない自分に出会える。でも自分では見えないのに、周りの人は、いつもそんな顔も含めて、全角度から私を見ているのだ。
こっちの方がホラーだわ。😅😅😅
というわけで、コロナで自宅勤務であっても、ダイニングテーブルに小さな鏡を置いて、私の中の美人な顔、良い笑顔、柔和な顔、を保つようにしている。余計なシワができる余地は残したくないし、ダーリンが私を思い出す時、一番良い表情をしている、愛に満ちた顔の私を思い浮かべてほしい。
なんども書くけど、何気なくやっている小さな習慣ほど恐ろしいものはない。チリツモこそ、警戒すべきものである。あとでそれを消す作業に大金を積むより、最初から作らない努力を日々重ねる方がコストパフォーマンスも良いし。