アメリカ飯が不味い問題はしばしばTwitterで論争になるのを見かけますが、アメリカでも、そこまでお金をかけなくても、美味しい魚にありつける方法はあります。
それは…
自分で釣ってしまうこと!!
この国の長所でもある、溢れる大自然を活用して、近くの貯水池や湾に行ってみると、夏の緑が眩しくて、釣りをしなくても十分に楽しめます。夫氏はここ数年で腕を上げ、今では食糧調達班として活躍するまでになりました。
私は忍耐強くないので釣りませんが、釣りをする夫の横でスケッチをしています。そうやって過ごす時間もステキ💕
ということで、アメリカ、とりわけDC近郊で美味しく食べれる魚・自前調達編!
とはいえ私たちはメリーランド州在住なので、主に東海岸での話。太平洋側の西海岸だと、アジとかイワシとかすら桟橋から釣れてしまうので、それには敵わないですが、それでも、わざわざ何時間も船に乗って海に出なくても、食べれる魚はあります。
ちなみに、この魚たちは、ここらではメジャーな大手韓国系スーパー、Hマートでも売っています。でも正直言って、釣ってきたばかりで速攻で捌いた魚ほど新鮮なものはHマートでは絶対に手に入らない。それこそ、日本の中でも築地並みの新鮮さ!
ヒラメ(flounder)
ダントツで美味しいのはヒラメ!そんなにホイホイ釣れませんが、釣れたらこれは美味しいです。淡水と海水が交わるところや海岸で釣れる模様。
スポット(spot)
甘いです。私はクローカーとスポットは見分けがほぼつきません😂。うちはフライにします。いくらでも食べれる。鱗が柔らかいのでトゥルトゥルっと鱗を落とせて楽ちん。すぐ釣れるので、安い魚代表のアジみたいなイメージですが、その割に美味しいです。
クローカー(croaker)
スポットの双子の兄弟みたいなやつ。こちらもフライにします。スポットと並んでうちでは大好評の魚。
ホワイトパーチ(white perch)
大味で個人的にはあんまり美味しいとは思わないけど、Hマートにも売ってるし、夫は好きみたい。鱗が鎧かよってくらいビチーっとついていて、背びれは槍のように鋭いので、鱗はがしは結構疲れます。大体一回は背びれが刺さって痛い目に遭うヤツです。
イエローパーチ(yellow perch)
カラフルな黄色版のパーチ。こやつも鱗がガチガチについてて剥がしにくく、苦労した割にはさほど美味しいという感じでもない。この子達はお腹に卵を抱えてました。
トラウト(trout = マス)
これはあっさりとして食べやすい魚です。日本人にはとっつきやすいかも。貯水湖などに放流される時期が決まっていて、その時期に行けば結構釣れる模様。鱗剥がしが楽なやつ。
ブルークラブ(blue crab)
これは多少スキルがいるようですが、夫氏の釣りキチ友達は一回の釣りで86匹釣ってお裾分けしてくれました。
シーバス(sea bass)
場所によっては結構釣れる模様。レストランだと結構良い値段するんですよ。でも何度食べても、さほど美味しいとは思いませんねぇ… フーンて感じ。好みじゃないというだけかしら。庶民的なスポットの方がよっぽど美味しいぞ。
ナマズ(catfish)
私はナマズを食べて育たなかったのであまり好きではないですが、各種ナマズが釣れます。好きな人はチキンのような感じで調理すると美味しいらしい。以前、私のルームメイトと夫がナマズ料理対決をして、近所の友達と品評会をしてどっちのが美味しいかを競ったことがあります。あれは美味しかったな。
うなぎ(eel)
何気に釣れるウナギちゃん。でもウナギを捌くのって、脳天を釘でぶっ刺してそこを起点にサーっっと背中を切り割いていくんですよね。あれは流石に私には出来ません。。。。ということで、釣れても逃してます。が、勇気がある人はうな重に挑戦してみても良いかも!
留意点:
- 可能な限り、釣ったその日に捌くべし!内臓はみるみる腐っていくので、翌日以降だと既にクローカーなどは内臓が腐って苦味が出てしまう。内臓処理は気持ち悪いが、それでも新鮮なやつの方が、腐りかけてドロっとした内臓より、匂いもないし、いくらかマシ。
- 鱗の処理は、専用の鱗落としのキッチンツールを使う方が早い。スプーンでもできなくはないが。
- 内臓処理は気持ち悪くはある。私も、夫氏と出会う以前で内蔵処理に関わったのは人生で一度きり。でもまぁ、25匹とか釣ってこられた日には、もう機械的にガンガンに処理していくほかなく、数打てば慣れてきて、むしろいかに効率的に捌けるか考え出すので大丈夫。
- 私は、頭をまず切り落とし、お尻の穴から胸に向かって切り込みを入れて開き、内蔵をぐいっと引っ張って綺麗にします。あればビニール手袋、なければペーパータオルを手に持ってやってます(直接触るのはあんまり好きじゃない)。
- 釣ってきた場所の環境汚染具合は調べておくべし。チェサピーク湾はだいぶ綺麗になったとのことで、魚は食べれるけれど、私たちは刺身にはチャレンジしていない(が、友達はやっていました)。一応火は通した方が良い気がしている。
- アメリカでは魚ごとに、持ち帰っていい大きさや数が決まっています。(オンラインで数ドル払えば取得できる)ライセンスなしで釣ってたり、違法な大きさや数の魚を持ち帰ろうとして、パトロールしているDNR(天然資源部)に見つかると、1000ドルなどの高額な罰金を取られます。この点は厳格に注意しましょう。
夏休みには持ってこいの釣り。
ぜひお試しあれ!
(ちなみに、スーパーで売ってて美味しい魚はこちらをどうぞ↓)