以前、「人は変われるか」について、友人と議論したことがある。私は、変われると思うが、仲の良かった彼女は、「人は変わらない」論者だった。
結局、真実はどっちでも良いのだと思う。
人は変わると思う人には、人が変わっていくのが見えるのだろうし、人は変わらないと思う人は、人の変わらないところに目がいくのだろう。
だがそうは言っても、なかなか変わりたくても変われない部分というのはあって、私の中のそういう類の一つに、「人に与えられる人間になること」、英語で言えば、generousな人間になること、というのがある。私の周りには、人からもらうよりも与える人、テイカー（taker）よりもギバー（giver）な人が男女問わず本当にたくさんいて、とても尊敬している。それも、見返りを計算した上で与えるのではなく、純粋な気持ちで与えられる人たちだ。惜しみなく人に、どーーーんとあげられる人。どんどんシェアする人。お世話になりすぎて、どんなにお返ししても返しきれないくらい、いつも与えてくれる人。
その器の大きさ、懐の深さは真似できるようでいて、なかなかできない。せっかく得た自分の取り分を失う、人にあげる、というのは、結構イタいことだったりする。何かを決めた後で、自分はケチだったかなぁと気づいた時は、そういう自分にとてもガッカリする。
でも。
私はもっとgenerousになれるはずだ。
だから、今年、懐が厳しくてもうだんだん麻痺していきそうな今年こそ、もっと人に分け与えることを心がけ始めている。もらいっぱなしではなくて、もっと人に分け与えられる人になれるように。
与える人は、目に見えるものを失うかもしれないけれど、人に分け与えることで、目に見えないものを得ているように思う。それは、人望だったり、人からの感謝や尊敬かもしれないが、つまりあげることによるリターンがあるのかもしれないが、やり始めてみると、そういう見返り以上に、不思議な満足感があった。もう少し素直な、喜んでくれると良いな、びっくりしてくれたら良いな、という温かい気持ちで心が満たされた。それにもらいっぱなしでちょっと悪いな、とあとで感じることがなくなって心が軽くなった。与える方がもらうよりも心の健康には良さそうだ。
考える道筋としては、
自分が思うよりもずっとずっと多めにあげること、そして
一旦あげたら、もうそれについては忘れること、
のようだ。
聖書にも、「富は天に積みなさい」とある。
「あなたがたは地上に富を積んではならない。そこでは、虫が食ったり、さび付いたりするし、また、盗人が忍び込んで盗み出したりする。 富は、天に積みなさい。そこでは、虫が食うことも、さび付くこともなく、また、盗人が忍び込むことも盗み出すこともない。 あなたの富のあるところに、あなたの心もあるのだ。」 （マタイによる福音書 6:19-21 新共同訳）
私自身がカッコいいと思える、素敵な女は、魅力のある女。色香が漂うだけじゃなくて、器の大きいgenerousな女。だから、まだ正直このギバー精神はまだよくわからない部分もあってぎこちないかもしれないけど、来年も引き続き、「もらうよりもあげる」を心がけていきたい。５年後には、「ほらね、人は変われるでしょう？」と自分に言えるように。
ちなみに、人に与えるということについて読んでよかったなと思うおすすめの本はこちら。私はオーディオブックで聞きました。２時間ちょっとだったような。
皆さんの理想の女とは、魅力ある女とは、どんな人ですか？
そしてあなたに必要なものが、与えられますように。
今泣いている人も笑顔になりますように。
