素敵な女研究部・アメリカ編

首都圏でアメリカ生活を満喫しつつ、いい女を目指すブログ。

10年後の自分を描く

やっと念願のスキャナーを買い、3連休はスキャン祭りだった。まだ終わってないが、とにかくデータマニアの私は一度相当断捨離したにもかかわらず、まだまだあらゆる文書・個人的なデータを保存している。まぁもし伝記を書くことになったら、日時まで含めて非常に正確な自伝を書けるに違いない(どんな有名人になるつもりなんだ😂)。

 

で、紙の山に埋もれて大事な書類を仕分ける作業をしていたら、「 10年間を振り返る」というメモが出てきた。わざわざタイプアップしてあり、どうやら32歳の時にまとめたらしい。あらちょうど10年前じゃないの。

 

「10年間を振り返る」

 

メモには、

 

  • アメリカに来た理由
  • 22歳から32歳までの主な出来事の年表(恋が中心😂)
  • 過去10年間で達成できたこと
  • 次の10年間でやりたいこと・なりたい自分
  • 次の5年でやるべきこと
  • 次の1年でできること

 

などが箇条書きと年表になってまとめてあった。さすが自分。調査分析が仕事なだけに、まとめるの上手いな笑。

 

 

それをパラパラっと見ていたら、

 

「42歳になった時、まだセクシーで魅力的・チャーミングな女性であるように時間を過ごす

 

と書いてあり、思わず泣き出してしまった。

そこにちょうど帰ってきたダーリンに思わず、「ねぇ、私はまだセクシーで魅力的でチャーミングな女性だと思う?」と泣きながら聞き、「うん、君はセクシーで魅力的でチャーミングだよ」と言ってもらった(この状況でNOなんて言えないだろうけど😂)。

 

32歳という年

そう、この10年間には苦しい日々もあり、それなりに人生の辛酸を舐めたのは自分が一番良く知っている。だけど、10年後の自分は、自分の目標を捨てずになんとかやってきたよ、と、危険な恋をしては手ひどい失恋をくらって失望していた32歳の自分に言ってあげたくなったのだ。交通事故で脳損傷もあったし、退職してメキシコにも住んだし、起業もした。まぁとにかく色々あっちこちの角にぶつけて満身創痍で嵐の中を進んるみたいだったけど、自分は良くやってきたよ、と。

 

10年前、32歳といえば、DCの同い年の日本人女子たちが一斉に日本に帰国した時期でもある。アメリカの大学院を出て、可愛くてDCで仕事してきた友人たち。結婚や親の介護、日本では35歳が足切りという転職のタイミングを見据えての判断だったのだろう。私にとっても、残るか戻るかの賭けに出る年でもあった。

 

そして、10年が過ぎた。メモを見てみれば、ちゃんと「大好きな人と結婚して」までは達成できてる。「子供を育てる」はちょっと遅れ気味だけど、まぁいい(アメリカあるあるによる妨害は計算に入ってなかった😂😂😂)。それに仕事で忙しくてあまり自炊しなかったので、こんなんで結婚できるのかしらと自分でも思っていたけど、意外と、「誰かのために、栄養を考えた料理をさっと作れるように」もなった。「人への期待値を下げる」もだいぶできるようになった… まだ今じゃなければならないものは実現していないけど、人生における核心的なことについては、どれも前に進んでいる。

 

まだまだ目標はたくさんあるし、理想の女を追求している途中。それでも10年間、必死で頑張ってきたな、と自分の人生をあらためて抱きしめてあげることにした。

 

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10年前は、スペインをバックパックしてました。また行きたい、情熱の国。

 

自分の放った言葉は現実になる

22歳から32歳までの間では、「生きることにした」ということが達成事項に入っていた。能動的に生きるという選択肢を選んだということだ。今は生きたいかどうかなんて考えることはなくなり、「どう生きるか」を考えている分、とても幸せで成長したとも思う。

 

日々の生活の中にいると、気にしてないつもりでもやっぱり心のどこかで他の人と比べてみたり、自分の失敗やダメなところが気になったりと、「まだまだな自分」に目が行きがち。だけど、こうやって自分と向き合ってみたら、意外と頑張ってる自分を再発見できる。

 

言霊という言葉があるように、自分で言った言葉は、現実になる。これは100%信じている。だから、ちょうど区切りが良いので、次の10年、52歳までになりたい自分・やりたいこと、についても書き出してみた。もちろん、さらに完成度の高いセクシーで魅力的でチャーミングな女性になっているはずで、10年後の自分は「艶と品格のある女性」と表現しておいた✌️。

 

10年だと先すぎて何から始めれば良いかわからないので、その半分の次の5年の目標をさらに書き出すのは効果的。5年先が描ければ、じゃぁこの1年何をすれば良いか、が見えてくる。人に見せるものではないので、自由に、そして本音で心の声をそのまま書くのがキモ。なれるかどうかではなく、「なる」のだ。10年後の自分を作るのは、今日のわたし。書き出してみると、語っているだけの「夢」が「現実」にできそうになってくる。そして、現実にする。必ずそうなる。

 

だから、書きましたよ。きっと実現させる、次の5年の目標。10年後の自分に「良くやったね」と言ってもらえるよう、また1日1日を大切に、抱きしめて生きていきたい。

 

気になる人はやってみてください。

そして、どうぞ素敵な1日を。

 

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スペインで見た情熱のフラメンコは素晴らしかった。こんな情熱と艶のある女を目指したい。

 

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で、不妊治療費はいくらなの!?

表題の件。

もはや今回は結論から行きましょう。

 

結論

今日わかった結論は、アメリカでの不妊治療費は、以下の3つに分かれているが、かなり最後まで費用がいくらになるのかわからない!です。

  1. 保険屋がカバーする治療費(詳細は謎)+
  2. カバーされない治療費+
  3. カバーされるのかされないのかわからない治療に使われる医薬品代

 

今わかっている費用(予想額)

つい職人肌を発揮して、エクセルに入れました。

 

<1サイクル分の自費で払う不妊治療費の内訳>

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こちら、「保険でカバーされない自費で払う分(冒頭の#2と#3)」の金額でございます。メモにある通り、医薬品に関しては、PA(Prior Authorization)をクリニックから保険会社に提出し、
承認されたらこの金額というわけです。つまりですね、なぜか承認されないこともありまして、その場合には1つの薬が1000ドル前後という話でございます。「医薬品代だけで、現金で自腹で買った場合は5,000ドルから8,000ドル、保険屋からの請求は12,000ドル近くになる」とクリニックからの説明書にありました。ということは、1回のサイクルに必要な総費用は、最低5,000ドル、医療保険屋との相性が悪いと最高で16,000ドル、ということですね。

 

しかも、「?」と金額がわからないLupronに至っては、「医療機関がPAを提出するまで、金額を開示しない」と、電話口で医療保険会社に言われました。何で購入する品物の金額が最後までわからないの!?もう意味不明。

 

https://media.giphy.com/media/4cQSQYz0a9x9S/giphy.gif

(ん?あ、失礼😂😂😂😂)

 

ちなみに当然ですがこの金額、例によって、医療保険会社、②医療保険プランの内容、③州、④クリニック、⑤医薬品によって異なります。それでも、ペンシルバニア大学の資料でも、1回のサイクルの費用は米国では平均して、10,000ドルから15,000ドル、と記載がありますので、だいたいこのくらいなのでしょう…。1ドル100円としてして100万から150万円ですね…。

 

…高っ!!!!

💸💸💸💸💸💸💸💸💸💸

 

この金額がわかるまでの経緯

あ、もちろんこの金額がサクッとどこかに書いてあるなんて、思わないでくださいね!😂😂😂

 

そもそも前座が終わるまでは会計部と話ができず、やっとできたと思ったらまず「co-payの50ドル以外は100%保険でカバーされますよ」と言われて、半信半疑で「まじ!?」と喜びました。が、その舌の根も乾かぬうちに、「カバーされない費用は・・・」と採卵・受精卵の移植に約4,000ドルが必要であると教えられました(ですよねー…)。謎の「100%カバー」。

 

それでも、聞いてた150万円よりは安いので、むしろホッとした私です。

 

ところがっ!

 

その後送られてきた「詳細」を見ると、「医薬品代は別途保険会社に聞いてね!」とあり、保険会社に確認すべき事項というのが5−6点。正直医療保険の仕組みがもはや迷宮なので、自分でも何を聞いてるのかわからないままに保険屋に電話して答えをメモ(要は、不妊治療に使う医薬品は処方せん薬ではないので、そういう場合の特別なステップのようです)。とにかく指示に従って特定の薬局にアカウントを別途セットアップし、医療機関がPAを提出すべき窓口の電話番号をもらい、そして各薬品がPAが承認された場合いくらなのか、をチクチクと1つづつ聞いて理解した表が、上の表です。

 

もう、気分はトスで2回宙に浮いたあと、最後に保険屋が繰り出してきた医薬品アタックで床に叩きつけられたボール。

 

そして、会計部から送られてきた資料のうち半分は、不妊治療の費用を用立てるためのローン会社の説明でした…

 

これを何回やるの!?

年齢にもよりますが、1サイクルで妊娠できるわけではありません。

ペンシルバニア大学のこちらの資料によると、41歳から42歳の女性が1回のサイクルで妊娠できる確率は、なんとたったの5.7%。50万払っても1割にも満たないんですね…。ということは余裕で何サイクルかはやらなければならない。最低予想コストの50万円を何回やるんでしょうか…。また別の資料では、40−42歳の女性が自分の卵でトライした場合、6サイクルやって子供が産まれる確率は31.5%だそうです。6回ってことは300万円払っても3割ってことっすね…。ま、これは確率の問題だし、心配しても仕方ないので、とりあえず書いた後は頭からキレイさっぱり抹消したいと思います。関係ないかもしれないし。とにかく300万は用意しとけと、そういうことですね。どっかに落ちてないかな、300万。

 

というわけで

アメリカで生きていくということは、「最後まで何がいくらになるのか、百万単位でわからない」という不確定要素を抱えたままギャンブルする肝っ玉がいる、ということだと、改めて(何回改めたかわからない😂)、確信を深めたのでした。

 

ダーリン曰く、「それが自由の代償さ」ですと。

くそー、自由って値段もリスクも高いんだな、オイ。🗽💰💰💰🇺🇸

 

はい、もう文句言う力も尽きたし、言うだけエネルギーが無駄なので、次行こ、次!

 

 

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大好きなカンクンの海。いつ見ても心が安らぎます。

 

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不妊治療:祝⭐️ IVFのサイクルまで1ヶ月!

カタツムリもびっくりな速度で進んでいる不妊治療、やっと実質的な「治療」と言える段階まで来ました。あぁ長かった・・・この前座みたいな段階が1年続くとは。さすがアメリカ。コロナとはいえ、さすがアメリカ…(遠い目)。

 

要約すると、全米で最も著名なSGFで始めて検査各種を終わらせるも病院の手違い(多分)で保険会社の承認のところで2ヶ月放置され、質問したらまた2ヶ月後に回答が来たり。あまりのサービスの悪さに医療保険会社とクリニックを変更して振り出しに戻り、今度は過去の脳損傷に関して神経科の先生に承認をもらうように言われ、そのプロセスをコロナと共にやっている間にはや一年が経ってしまったのでした(このプロセスは、このブログ右のバーにある「ベイビー大作戦」をクリックしていただければ、過去の経緯をご覧になれます↓↓↓)。

 

maribes.hatenadiary.com

 

前座って何?

一応知らない人のために、不妊治療の前座とは以下のステップのことです(私はアメリカしか知らないのでここはアメリカ版)。

 

1)まずは普段から見てもらってるOBGYN(産婦人科)に行って、不妊治療したい旨を伝え、「不妊治療して良し」の医者の承認をもらう。アメリカ特有のステップ。

2)医療保険会社がカバーしている不妊治療クリニックの先生とコンサルテーション

3)各種検査

  • 女性:10種類くらいの血液検査、卵管が詰まってないかどうかの検査、超音波による卵子の数のチェックなど。人にもよるけれど、10項目くらいあって何度か病院に行く。ここで保険が効かない州(DCとか)だと余裕で2−3000ドルは取られる。有料かつ任意で遺伝子検査もできる
  • 男性:精子の検査(精子の数や運動など)、性病を確認する血液検査

4)再度先生とコンサルテーション。上記検査内容を確認して、問題なさそうなら、実質的な不妊治療にGO! 不妊治療にもIVFとIUIなどいくつか種類がありますが、私はストレートにIVFの予定。

 

(それにしても、男性はたかが2つの検査だけなのに、夫氏の病院は、1回目は血液検査の検査内容を間違え、次は古いデータを提出し、3回目になってやっと「直近6ヶ月の正しい検査内容」のデータを出してくれました。おかげでさらに2−3週間のロス。もう・・・「正しい検査結果を提出する」っていうのがそんなに大変なのに、どうやって月面に人間送り出したんだよ!🚀と突っ込みたいアメリカなる日々です。アメリカで不妊治療する方は、このアメリカ的な部分も計算に入れて早めに行動しつつ、アンガーマネジメント😂を頑張りましょう!)

 

次のステップは?

次のステップはこんな感じ。

  1. 各種承認(クリニックから医療保険会社に不妊治療の承認をもらう、など):2−3週間かかる。その間にホルモン注射の仕方などのクラスをとり、会計部と金額などを確認(そして多分契約して一部前払い💸💸💸 👋😭)。
  2. 次の生理が来たら1日目にクリニックに連絡
  3. 生理2日目か3日目に来院、suppression check(とはなんぞや?直訳すると「抑制の確認」ですけども…)。
  4. #3の来院の日からホルモン注射開始(自宅で毎日定刻に)。
  5. その後向こう10ー12日の間に6ー8回(ほぼ2日に1回)、クリニックに早朝(朝7時から9時半までの間)に来院して状況を確認。クリニックまで往復車で2時間。9時に戻るためには朝5時起きですがな…😭😭😭 そして来院日を決めるのは病院側かつ直前(正確には自分の体の状態による)。働く女性にとって不妊治療が大変な所以ですね。
  6. 採卵(egg retrieval):麻酔して採卵。採卵後は3時間は診療室で休む。
  7. 1週間後にいくつ卵が取れたかがわかる
  8. さらに1週間後に卵が正常かどうかわかる
  9. ちゃんと受精できた正常な受精卵が作れれば、それを体に戻す(タイミング不明)。人工的に妊娠するプロセスをしなければ次の生理が来るので、1回目の採卵で正常な卵が十分取れなかった場合や、2人目のためなど多めに卵が欲しい場合は再度上記のサイクルを繰り返す(鬼)。

 

アメリカは遅れているのか進んでいるのか?

まだ会計部と話していませんが、SGFが伝えてきた金額を考えても、また色々集めた情報でも、アメリカでは保険が効いたとしても、なんだかんだ1サイクルに150万円くらいは必要(例によって保険にもよるので、すごい良い保険だともっと安いのかもしれませんが)。

 

この進みの遅さ、金額の高さを考えると、日本に帰国して不妊治療する方が、飛行機代・ホテル代を加味しても、全然お釣りがくるレベルのように思います。今はコロナなのであまり現実的ではないかもしれませんが・・・ 

 

それに日本で10年前に治療した友人は、毎日のホルモン注射などせず、鼻から吸い込む(コカインぽいですね😂)点鼻薬だったそうです。別の知り合いはあまりに注射が痛くてmiserableな気持ちになり、途中で脱落したと言っていました。どう考えても、毎日自分で自分の体に針を刺す作業よりも、点鼻薬の方が明らかに物理的・精神的に楽!!!!でもアメリカで点鼻薬(nasal spray)、というのはどうもあんまり普及していないような気がします(見聞きした肌感覚ですけどね…)。IVFの技術は別として、患者側の対応がなんだか遅れてるような気がするのは私だけ?

  

医療保険会社が曲者か!?

その原因としては… なんとなく、医療保険会社が臭そうですね(調べてないので単なる推測ですが)。

 

というのも、ホルモン注射に保険が効くのか保険会社に確認するように言われたので聞いてみたところ、相変わらずの「薬剤による」が答えだったから。私が購入している医療保険の薬剤リストに載っていれば保険が効くし、そうでなければ効かない。CCRM(不妊治療クリニック)の薬剤リストには20種類近く薬の名前がありましたが、私の保険の薬剤リストで一致したのはたった1つしかありませんでした。保険会社の方は、「医者の承諾があれば、リストになくても保険が効くこともある」という、追加情報もくれましたが、なんなの、その不確定要素の多い仕組み。

 

多分、保険が効く薬を使うか、それが体に合わない場合は効かないものを自腹で購入する(=また費用が嵩む)という、アメリカあるあるな世界が待っていそうです。資本主義帝国に住む最大のデメリットですな。

 

とにかく、ついに1ヶ月後にはIVFプロセス開始!

その間に、友達と酒盛りし🍷、キックボクシングで大暴れし🥊、そして友人たちの結婚式と婚約パーティを楽しんできます!🍾💕 忙しくなりそう。

 

みなさま、素敵な週末を。 

 

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ワシントンDCの中心地、デュポンサークル。空が青く、気持ち良い季節になりました。もうキャミソールに短パンです。
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もうすぐ20になるはずだった君

週末は、上の階のジャマイカ人家族がアパートの裏の駐車場でパーティをすると言うので、ご近所さんはみんな金曜の夜から路駐に切り替えていた。こちらのジャマイカ人、3階と4階の2フロア分を所有しているようで、何人住んでいるのかもよくわからないが、子供もいるのか、たまに大騒ぎで上の階でドタバタとパーティをしている。天井が落ちてきたらどうしよう、と思うくらい元気だ。

 

そして日曜の朝、キックボクシングの朝練で起きてみると、もう既にパーティの準備は始まっていた。机を出し、テントを張り、グリル台が出て、パーティの中心になる人の名前なのか、Tで始まる人の名前が、風船でできたアルファベットでつづられている。

 

朝からやる気満々だな〜。。。

 

この日私たち夫婦は参加するつもりはなかった。でも午後になって、隣の隣に住んでいる夫氏の友達がやってきて、このパーティが開かれる理由を教えてくれ、急遽予定を変えて、少し高いウィスキーやらビールをみんなで買い出しに行って、参加することにした。

 

パーティが開かれた理由

パーティは、上の階の息子君が、20歳になるはずだった誕生日のお祝いだった。そして彼は、うちから車で20分くらいのところで、2月に銃で亡くなったんだという。

 

在米20年だけど、身近な人、自分の周りの人で、銃で亡くなった人は初めてで、ちょっとショックだった。ここは戸の鍵を閉め忘れても大丈夫なくらい安全で平和な地域だし、2月以来、特に上の階から聞こえてくる物音からは一切そんな雰囲気は感じられず、寝耳に水でもあった。

 

夕方、続々と車が集まり始め、路上は路駐の車でいっぱいになり、うちの駐車場はジャマイカ人で溢れかえった。100人以上はいたと思う。2〜4歳くらいの幼児が4−5人、その家族、きっと息子くんの友達だったと思われる20歳前後の若者がわんさか、それからおばあちゃんまで。そして近所のジャマイカ人でない私たちもみんな出てきた。

 

左奥のテントには大量のジャマイカ料理。

ナプキンやお皿には「お誕生日おめでとう、T!」と書いてある。色調は白と黒と金色でまとめてあった。

手前右のグリルではお父さんがひたすら肉と魚を焼き続け、横でお母さんがそれを助けていた。その横には大量のハードリカーやらビールやら。お父さんはシェフなのだそうだ。二人とも、マスクで隠れて表情はわかりにくいけれど、肉を焼くことに集中しているようで、弱々しい笑顔をチラッと見たかもしれない。

 

そして右奥には、彼の赤ちゃんだった時の写真から大人になった時の写真に天使の輪と黒い羽がデザインされた大きなスクリーンと風船が大量にあり、その前で写真を撮れるフォトブースになっていた。左手前では、彼の写真が入ったペットボトル、キャンディ、チョコレートなど。そしてお父さんとお母さんを含め、ジャマイカ人は何人もの人が、彼の写真や彼の誕生日の入ったTシャツやパンツを着ている。彼の写真が入ったグッズ、全部で30種類くらいはあるんじゃないかしら。

 

テントの手前には、Tくんの等身大の写真がボードになって立っていた。

いかにも悪そうなガキ、というより、頑張って悪ぶってる小柄なガキ、くらいの感じ。

そういえば、この子、何回か見かけたかもしれない。

 

そしてみんなで飲み食いし、ケーキも配られた。途中で若者は車を出してきてスピーカー代わりにしてクラブ音楽をかけ始め、若い女の子たちは踊り出した。ボディスーツを着ている子もいるし、短パンにスニーカーの女子もいればワンピースの子も。あんたたち、絶対男子を意識した格好をしてきたわね。お姉様にはすぐわかるわよ。髪を朱色に近い鮮やかな赤に染めた子もいた。近所の人たちも結構遅くまで帰らず、パーティは夜中まで続いた。

 

無言の祈り

うちの夫氏はウィスキーやお酒をTくんのお父さんに渡し、私たちはご近所同士でこのアパートの過去の住民やらうちの隣のアパートは誰が住んでも何か事件があるという話で盛り上がったが、結局この日、聞こえる限り、誰一人としてTくんの話はしなかった。多分誰も、お父さんに「御愁傷様です」というような声はかけなかったと思う。彼の写真がなかったら、多分、普通の大成功した誕生日パーティにしか見えなかったはずだ。

 

涙を流さず、しめやかさはなく、みんなの格好もまったくお葬式らしくない、死者を見送る会。それなのに、誰一人Tくんの話をしなくても、そこにいる全員が、20歳になれなかった彼、もうこの世にいない彼のことを思っていることがわかる。無言なのに、いやむしろ無言だから、心にそれがズン…と重く伝わってくる。

 

「きっと彼の家族は、彼のことを忘れないで欲しかったんだろう」と夫氏。

 

彼のことをあんまり知らない近所の人たちも含めて、たくさんの人が今日、彼の冥福を祈っていた。1−2回顔をちらっと見ただけだけど、私も今日のことは忘れないだろう。

 

こういう死者の弔い方もあるのだな・・・

  

聞けば、彼の家族は1週間前から肉をマリネし、冷凍し、それを解凍して朝から準備してきたらしい。グリル料理は本当に美味しかった。お父さんがというより、家族がみんなでやろうと企画したそうだ。

 

結局、彼がなぜ銃で命を落とすことになったのかはわからない。少し調べたら、銃で撃たれた翌日に路上で見つかり、犯人は捕まっておらず、1万ドルの賞金が出ていた。アメリカでは銃の殺人事件くらいではローカルニュースにすらならないのが悲しい。

 

Tくん、どうぞ安らかに。

 

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徒歩3分で、小川に沿ったトレイルがあり、自然が溢れている。あと1ヶ月もすれば蛍が飛び交うだろう。週末は歩行者天国になり、本当に平和な地域。


 

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コロナワクチン2回目が厳しかった話

ちょっと本題から脱線しますが、もう表題の通り。

 

うちは2人ともモデルナでしたが、夫くんは少しダウン気味だったものの、ワクチン1回目、健康100%の私は完全無反応。何も感じませんでした。私、例の外的要因で患った偏頭痛と生理痛が重い以外、既往症なし、家族の既往症特になし、家族全員健康で生きてる、という健康面では非常に幸せな環境をいただいておりまして、普段から強い方です。キックボクシングやサルサなどスポーツやダンスもしているので、多分平均的な42歳よりも筋力も体力もある方。関係ないけど、日本から持ってきたものに限り、賞味期限が5年切れてても食べれる強い胃も持っております。

 

そんなわけで、甘く見てました、2回目。

 

夫氏の場合

まずは夫くんが月曜日に受けた夜、熱と寒気で震え出し、身体中が痛いと言い出しました。目を開けても閉じても痛いし、トイレに行っても痛いし、身体中が痛い、と。

 

でもな〜うちの夫くん、

 

「昨日いびきかいてたよ」と言ったら

「え!?呼吸器系の疾患かもしれない」とか、

 

「ちょっと足がむくんでるね」と言ったら

「マジか。腎機能障害かもしれないな…明日病院行ってくる。」

 

と言い出す面倒なタイプなので(しかも医療の知識があるので、妙に勝てない)、「こんなのは経験したことがない」と言っていても「まーたまた、相変わらず大袈裟な・・・」と思って、ヒーヒー言ってても「あーハイハイ」と適当に看病しながら中華ドラマ見てました(いや、本当ゴメンね…)。

 

私の注射は翌日だったので、注射してくれたお医者さんに彼の症状を話したところ、

 

「そんなもんですわ。ワクチンが効いてるってことだし普通の反応だから、とりあえずタイレノール飲ませておいたらいいわ」

 

と仰るので、その通りにしたところ、数時間後にはある程度復活して、パソコンをいじり出しました。

 

 

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ご近所のスーパーの店内でワクチン接種。簡単にセットアップしてありますが、もうだいぶみんな打ったので仕事もすくなさそう。混んでませんでした。

 

私の場合

しかし。一言で言うと、甘かった。

 

私も打ったその日はなんともなく、1回目同様、このまま逃げ切るぜ!と思っていたのですが、12時間後

 

そろそろ寝ようかと思ったら頭痛がし始め、そこからベッドで苦しみました。熱で体は燃えているようだし🔥、なのに寒いし🥶、そして身体中が痛い😫。ズキンズキンする頭痛もだけれど、足も痛い、お尻(ケツ筋)も痛い、手のひらも痛い、もう身体中全部痛いんです。全身筋肉痛のひどいやつみたい。ついでに吐きそう🤮。これが全部一気に夜中に来て、彼のことを考えるとタイレノール飲んどきゃ良いはず、とわかっていても、ベッドから起き上がれず、別の部屋までタイレノールを取りに行けませんでした…

 

そういうわけで朝まで苦しみ、その日の予定は全キャンセル。結構大事なアポも入ってたんですが。普段、多少の風邪ならやっちゃえ、という私がキャンセル。その連絡は携帯からメールやテキストするわけですが、それを持ち上げてるのも重くて痛い。注射した腕なんて、鉄でできた甲冑でも着てるんじゃないかってくらい重く、そしてそこに矢でも刺さったんじゃないかってくらい痛かったです。

 

結局タイレノールを飲んだら痛みが引いたためにかなり楽になりましたが、その日は大したことはできず。頭を使うというのは無理だったので、その代わり、中華ドラマを一気に10話くらい見ときました😂。素敵な男子を愛でるのは問題ないっぽいです🤣🤣🤣🤣。

 

その翌日も結局あんまり何もできず、最低限の仕事だけやって、あとは寝ました。実はずっと息苦しいのですが、それはちょっと調べても典型的な副作用としては出てきていません。なんでかな。

 

ワクチン2回目を受ける前にやっといたら良いこと

  • 夫婦でワクチンを打つタイミングを数日はずらす(1日違うだけでも大きい)
  • 食料確保(既にできてる食べやすいスープなど。食材があっても食事を作る気力はないので無意味)
  • 水確保
  • 毛布確保
  • ワクチン接種後、数日は予定を入れない(結局数日は動く体力はない)
  • タイレノール(アセトアミノフェン系の痛み止め)確保(ツイッターで他の日本人もこれで治ったと言ってたので、私たちだけではなさそうですね)

 

仕事?んなもん無理ですね。夫氏の従兄弟も、かき入れどきで普段の3倍のお給料が出るっていうタイミングでむしろ働きたかったそうですが、完全に数日仕事は休んだそうです。仕事しようなんて考えが浮かぶ状態ではありませんし、良い仕事はできないでしょう。

 

人の痛みなんて、やっぱり自分が同じ目にあってみないと、わからないものですね。

夫くん、看病テキトーでごめんネ!!いや〜 これで本気のコロナになったら息もできなくてもっと辛いんだろうな、と思ったら、ワクチン打っといて良かった…と思ったのでした。

 

そしてワクチン2回目騒動が明けたら、世の中は東海岸のガソリン不足で大騒ぎ。もう緊急事態に次ぐ緊急事態。もうだんだん、危機がデフォルトになりつつあるアメリカ生活です。

 

今日はここまで。

 
 

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あまりにdepressingなので、イーサリアムの値動きでもご覧ください。2015年から過去6年、一度2018年1月に1000ドル越えしてからずっと下火でしたが、2021年にまた1000ドル超えしてからはもう、4000ドル超えもしてきました。物事の潮の流れというのはいつ変わるかわかりませんね。
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夫氏に目標時間通りにご飯を作る方法を教えてみた

うちのダーリンは計画立てない族出身(↓)。

 

maribes.hatenadiary.com

 

そんな彼に、「時間通りにご飯を作る方法」を教えてみた。 

 

日本式の計画実行方法

とある日の昼下がりは1時半。

ダーリンは「今日は 2時半に釣りに行く」という。ふんふん。いいねぇ。

 

そこでふと思った。

夫氏は以下の条件を全て頭に入れて、計算して動いてるんだろうか?

 

1)私は8時よりは前に夜ご飯を食べたいと常々言っている。

2)そして、ちょうど昨晩夫氏が作ってくれるはずだった「チリ・ヴェルデ」は、2−3時間かかるというこで、今日に持ち越したばかり。

 

そこで聞いてみた。

 

「上記の条件に基づくと、君は何時に家に帰ってなければならないでしょう?」

(小学校の算数みたいだな😂)

 

答えは5時(8−3=5)!

しかも釣りから帰ったらぐったりしていて即料理は大変。休み時間も考えると最低でも4時半(5ー0.5=4.5)。

釣り場までは往復1時間かかるとなると、2時半出発で4時半帰宅の場合は、1時間しか釣りはできない(4.5−2.5=2、2−1=1)。

 

でも彼はもっと釣りしたいだろう。「トラウトを捕まえるには数時間はいるよ!」と仰る。

 

さてどうするか?

 

答え:今できる作業(肉に塩胡椒しておくとか)をやり、あとは煮込むだけ(時間かかる)のタスクを私にお願いする。つまり!今やれ!!

 

(計画立てない族は往々にして「今やる」が得意ではなく、「maniana(明日やる)」が口癖なので、これは結構厳しい指令である。)

 

この一連のストーリーを解説したら、「なるほど💡」と新しい数学の公式をついに理解したかのように納得した模様で、おもむろにスープを作り始めた彼。

 

計画立てない族の思考回路 

このように、計画しない族には逆算して考える習慣がない。彼らの頭の中はこんな感じ(↓)。

 

2時半出発を予定→

なんだかんだで3時出発(2.5+0.5=3)→

釣りは楽しいな〜!→

今日の夕飯はトラウトだぞ〜!彼女も喜ぶだろうな〜🎣 🐟 →

おっと、もう7時半!👀(3+4.5=7.5)→

そこそこ急いで帰宅(なんだかんだんで8時半)🚗(7.5+1=8.5)→

今から作るのはもう遅いではないか。そして腹へった。彼女も夜は早めに食べたいと言っている→

ヨシ!今日はピザを頼もう!チリ・ヴェルデは明日作れば良し。💡🍕→

その場その場で適切なソリューションを打ち出せる俺は素敵。フフ😎👍✨

 

こういう思考回路なのだ。頭の中の数字は引き算ではなく足し算で進んでいく。彼らにとっては、「時間通りに間に合わせることに血道を上げる」という機能・習慣・習性はないので、伸び伸びと今この瞬間を大事に、楽しく生きている。彼らからすれば、日本人はむしろ、「刻々と変わっていく人生のプライオリティに臨機応変に動けず、人生を楽しめない、神経質なやつ」でしかない。

 

そう、Twitterで見た、このロシア人(↓)も同じ。広い世界を見渡してみれば、「時間に間に合わせる」ということが必ずしも至上命題・善・ちゃんとしてる・すべきこと、ではないのだ。優先度が違うとでも言うべきか。

 

一方日本人はどちらかというと時間厳守の厳密さを求めるという点において、原理主義者でしかない。時間厳守教のテロリストだ。なかなかマイナーなのだ。忘れてはいけない。日本人種の人口は世界の1%未満である(しかもさらに減りつつある)。若干、原理主義過ぎて、怖がられていると言ってもいい(私も怖い)😂。

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ちなみに、メリケン大帝国の首都・ワシントンDCの地下鉄には時刻表がない。いや、「遅延」と表示されることもあるので、運転手が持ってる時刻表はあるんだろうけど、乗客が見えるところには表示されていないので、ないも同然である。電車はそのうち来る(あと何分で来るか、という表示はあるのだが、これがまたあまり信用できない点は申し添えておこう)。

 

最強なのはどっちもイケる二刀流

 

だがしかーし!!

 

私は夕食は8時前に食べたいし、11時とかは避けたい。そして今日は彼が作る日で、放っておけば既に買ってある具材も古くなる。それに将来的にも、いつもこの調子で、「計画する意味はない」感じで回していかれると、私だけならまだしも、(親とか友達とか)日本人が絡んでくる作業が回らなくなる!

 

ということで、多少は「逆算して、時間通りに間に合わせるスキル」も少し身につけてもらえると助かる、との気持ちでお願いしてみた。

 

もちろん、後ろからハグして、「ありがとーーーーう💕 !!夫氏のスープ、楽しみだな〜♬」と感謝を表現してみた。「フンっ!」と言いつつも、やってくれている。

 

結局この日、逆算してみた結果、

「…釣りに行く時間はない。」

という判断を下したようで、先に今週の仕事を片付けることにしたようだ。

釣りに行くのを楽しみにしてたみたいだから、ちょっとかわいそうだけど… 時にこういう大人の判断も必要であろう。ダーリンよ。

 

私も、夫氏に合わせて、「そうきたなら、これでどうだ」という計画立てない族との臨機応変な対応方法も四苦八苦しながら学んでいる。「君は計画通りじゃないと、すぐにパニックになるね」と「ちーがーうーだーろぉぉぉ!」と真由子も叫びたい一言をくらいつつも、瞬時に「じゃぁどうする」という答えを出して次にいける切り替えの速さは少しずつ身についてきた。

 

でも!!夫氏もちょっと歩み寄ってくれたら、私たち夫婦は最強じゃないか。時間通りにも、気分次第の臨機応変にも対応できるんだから!

 

こうやって、ちょっとずつ歩み寄る、計画立てない族の夫と時間厳守教出身の妻であった。 

 

 

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Chili Verde(チリ・ヴェルデ)。彼が作る料理はいつも手がこんでいる。トマティーヨやハラペーニョ・シラントロなどで豚肉を煮込んだシチューみたいなものです。美味しい!

 

 

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パーティのコストは誰が負担するのか?

時は5月。

一般ピーポーもワクチンを打ち始めた頃合いを見計らって、DMV地域(ワシントンDC近郊=DC/MD/VA)でもそれなりに大きめのイベントを開けることになり、その瞬間に友人がBBQパーティを開いてくれた。私は得意のチーズケーキを焼いてワインと一緒に参加。🍾 🥩 🍻

 

久しぶりの日本人の集団!ほとんど知らない人たちだったけど、日本語ならすぐ打ち解けられ、日本人のノリでダラダラとだべり、一緒に食べたり飲んだりする時間はとっても楽しかった。ハンデのあるアメリカ生活にちょっと辟易していたし、たまには英語話者がマイノリティの環境にダーリンを放り込んでやりたいと思っていたので(ヒヒヒ😋)、本当にいい息抜きになった。友人に感謝💕である。

 

さて・・・

その後友人から「1人Xドルでお願いします」との連絡が来た。実は私は完全に文化の狭間で迷っており、「食事代、いくらだった?チップインするよ!」と言わなかったので、この連絡がきて、「あぁ、日本式なんだな」と理解し、ちょっと悪かったなぁ、と思った。彼女もアメリカに長いので、どっち式なのかわからなかったのだ。

 

アメリカ式

実は、アメリカ人が主催するお家パーティと、日本人が主催するパーティでは、コストの負担をどう考えるか、が大きく違う。

 

端的に言うと、アメリカ式では、パーティにかかる食費その他はホストが支払うもので、招待客は特に何かを持ってくる必要はない。その代わり、お互い招待し合うので、そのホストが招待客のお家に招かれた時は、同じように手ぶらでも大丈夫。

 

むしろ、「人を招待できる」というのは、ちょっとした財力の表れ、ステータスでもあったりする。貧乏では人を招くことはできないからだ。そして招待する側は余るくらいたくさんの食事を用意する。

 

もしも割り勘にする場合には、事前に言っておくべきで、事後に割り勘で請求するのは、ちょっと失礼に当たるかもしれない。

 

ちなみにこの機会にちょっと調べてみたら、US Newsのマネー関連のセクションにちょうど説明があった。どうやらエチケット的にはやはり、「基本はホストが支払う」ようだ。しかも「お家パーティ」に限らない感じ。( ゚д゚)ヒエエ!

 

  1. 自分の誕生日会を開く時:ホストが全て支払う。
  2. 友達の誕生日会を開く時:自分が「ホスト」するならホストが全て支払う。ただし、それが無理な時は「ホストでなくてオーガナイズしてるだけ」という点を明確にし、「事前にコストは自分でカバーして」と連絡する。
  3. 最初のデート:伝統的には男性が支払う。でも昨今は同性婚などもあるしでややこしい。基本は「誘った方が支払う」。

(出典:

Who Picks Up the Tab When ... Paying the Bill in 5 Awkward Situations | Personal Finance | US News

 

・・・というか、hostとorganizeって違うんや…👀 

 

日本式

一方、少なくともDCの日本人がホストするお家パーティは、しばしば「1人Xドルです」と完全に割り勘のことがある。事前に案内があることもあれば、「そりゃみんなで割り勘でしょ」という暗黙の了解があって、後から請求が来ることもある。

 

どっちにしろ、お土産文化が徹底している日本人的な感覚ではパーティに手ぶらで行く、というのは良いことではないし、何も持っていかない場合ならなおさら、部分的にでも負担を申し出るのは礼儀、という感じなんじゃないかしら。「手ぶらで来て、何の申し出もなく飲み食いして帰った」というのは良い印象を与えない。そして例えばパーティの終盤で「はい、じゃ1人Xドルでお願いしまーす」と言っても、予想外の金額でなければ、特に「え?」となる人はいない。

 

上記、私の経験上の感覚で、日本全国でそうなのか、都会がこうなのか、DCの日本人コミュニティがそうなのか、はわからないけど、とにかくこれが私の知っている「常識・慣習」である。

 

問題は文化が交錯するとき

うちでも結構パーティはホストするのだけど、近所含めアメリカ人の友人たちは、何も事前に言わなければ本当に見事に手ぶらで来る。みんな大いに飲み食いするけれど、まさかコストを負担するなんて申し出は一度も聞いたことがない。😂

 

最初これに慣れず、100%みんな手ぶらで来たりして、結構ホスト側の準備は大変だった。ご飯の準備で精一杯で、少しは飲み物を持ってきてくれるかなと期待して、準備が足りなかった。

 

そこで夫氏の友人たち(男子)には「飲み物持ってきて」「デザート持ってきて」と持ってきて欲しいものを割り当ててみたりした。そうするとみんな「オッケー!」と持ってきてくれるけど、それがいくらだったとかそういう話は一切出ない。というか…むしろ、誰かが持ってきた結構高級なお酒を「これ、めっちゃ美味しかった。もらって良い?」と、ホストに聞きもせず持って帰った男子もいて、もう空いた口が塞がらなかった。

 

逆に、以前ある友人(日本人)が、「お家パーティをするが、1人5ドルを徴収する」というのを聞いて、別の友人(韓国人)が「マジか、ケチすぎる!」と、それ以降付き合いをやめてしまった。その韓国人の子はホストするときはかなりの大盤振る舞いな方だ。友人は結構生活を切り詰めていたのを知っているので、私は何とも言えなかったが…。

 

そして夫氏曰く、欧米のお家パーティで「コストを一部負担しましょうか?」と聞くのは、「ちょっと変(it's weird)。そんなの気にしないでよ!」という感じなんだそうだ。実際、「ん?野暮な質問だったのかな?」と感じたことがある。

 

欧米のホストの仕方は、キリスト教的な要素があるんじゃないかな…と根拠なく想像してるけど、それにしても日本ではなぜ、そしていつから、割り勘とか、妙に会計にキッチリするようになったんだろう?昔からそうだったのかな?なんとなく田舎は違うような気もする。

 

まぁそんなわけで、多国籍パーティはとっても楽しいのだけど、パーティをホストすることの意義・感覚が違うので、この辺、相手の価値観がどの辺(どの文化)なのか、雰囲気を見ながら上手にやっていきたいところ。実は私も今までモヤモヤしたまま過ごしてきたけれど、これを書くにあたってちゃんと調べてみて、今までの自分のホストの仕方が、欧米的にはちょっとケチくさく見えていたんではないか、ということに気づいて、今さら焦ってしまった💦。コロナ明けには太っ腹でいきますか・・・

 

アメリカ暮らし、いつも文化の狭間で揺れている。

 

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大きなお家の庭でのBBQはアメリカっぽくて最高です。早く大きなお家に住んでみんなを招待したいなぁ!
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