素敵な女研究部・アメリカ編

首都圏でアメリカ生活を満喫しつつ、いい女を目指すブログ。

国歌の意外な楽しみ方

そろそろバイデンの就任式から100日が経とうとしている。

就任式なんてもうはるか昔のような気がするが、その時に元 DC在住で最近日本に帰国した友達と話していて気づいた、国歌について書き留めておきたい。

 

アメリカの国歌が羨ましい 

アメリカの国家って、胸に手を当てたくなる、なんか感動するものがある。特にここに長年住んでいると色々と事情も文化もわかっているのでなおさら。

 

そして、小学校の高学年あたりで、「日本の国家は色々と背景がややこしいので、国家斉唱の際は歌わなくても良い」という指導を受けた身としては、いつもちょっとだけ、堂々と自分の国の国歌をなんの疑問もなく感慨深く歌えることについて、そして一瞬だけみんなの心が1つになる瞬間を共有していることについて、羨ましいなぁ・・・と思っている。日本の国旗を掲げるにしても、ちょっと右翼っぽいかな?という気がよぎるのも、なんとなく悲しい。

 

…ていう話かと思ったら、ちゃいまんねん。

 

彼女が言うには、

 

「日本の国歌は短い。

短すぎて、アレンジできない!」

 

と。そこ!??!!!👀

 

…でも確かに・・・・

 

アメリカ国歌:「星条旗」

Oh, say can you see by the dawn’s early light
What so proudly we hailed at the twilight’s last gleaming?
Whose broad stripes and bright stars thru the perilous fight,
O’er the ramparts we watched were so gallantly streaming?
And the rocket’s red glare, the bombs bursting in air,
Gave proof through the night that our flag was still there.
Oh, say does that star-spangled banner yet wave
O’er the land of the free and the home of the brave?

 

(和訳)
おお、見えるだろうか、
夜明けの薄明かりの中
我々は誇り高く声高に叫ぶ
危難の中、城壁の上に
雄々しく翻(ひるがえ)る
太き縞に輝く星々を我々は目にした
砲弾が赤く光を放ち宙で炸裂する中
我等の旗は夜通し翻っていた
ああ、星条旗はまだたなびいているか?
自由の地 勇者の故郷の上に!
 
イギリスと戦ってる最中の様子の歌なので、なかなかドンパチきてますね。
えーしかも、この調子で4番まであります。多分4番まで歌えるアメリカ人は数%じゃないかと思いますが…。国歌として採用された歴史は意外と短く、1931年。まだ100年経ってませんね。

 

アレンジ色々

で、確かにこの歌、正式なシンプルバージョンを聞いたことないってくらい、みんな好き勝手にアレンジしてます。特にそれぞれの個性が出るのは最後の2行目、「Oh, say does that star-spangled banner yet wave(ああ、星条旗はまだたなびいているか?)」あたりで、そこから先はもうそれぞれ好きに歌ってます。

 

例えば・・・

 

<ホイットニー姐さん>

まず、こちらは、過去ベストと言われている(らしい)1991年のスーパーボウルでのホィットニー・ヒューストンの歌唱力。もう初っ端2行目から自己流。3行目からも彼女なりの優しい歌い方と声を生かしてます。もう全部アレンジじゃん… でもさすが、伸び伸びと無理なく歌っていて素敵です。

 

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<女王ビヨンセ> 

そしてQueen Bと呼ばれる現代の女王、ビヨンセ姐さん。オバマの2013年の就任式で歌えるなんて、光栄ですね。さすが女王。でも意外と歌い方は柔らかくてびっくり。もちろんガンガンにあちこち勝手にアレンジ。「And the rocket’s red glare(砲弾が赤く光を放ち)(1:13)」からもうどんどんビヨンセの世界。ビヨンセは最後の「brave(勇気)」という言葉は音もアレンジ、2回繰り返して歌うとか、もうアレンジしてなんぼ、なのかな。

 

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<ガガ様>

で、こちらは記憶に新しいバイデン就任式でのレディ・ガガ様。衣装もなかなか。胸につけている平和を象徴するこの金の鳩、ものっすごい大きいけど、テレビ映えを計算して大きめのにしたんだろうな。

 

ビヨンセよりも力強い歌い出し。どちらかというと肝っ玉母ちゃんみたいな声ですね。最後の3行目、「Gave proof through the night that our flag was still there.(我等の旗は夜通し翻っていた)(2:16)」の後半から俄然アレンジ!人々に訴えかけるようにパフォーマンスも加えてます。もちろん、「Oh」は彼女なりに入り、最後の雰囲気はビヨンセとは違いますね。

 

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<マレア・エマちゃん>

実は一番聞いて欲しいのがこちら。LA出身の若干7歳が、マライア・キャリーもびっくりな歌唱力で歌い上げてます。もちろん激しくアレンジしまくり。特に歌詞の最後の2行目あたり、1「自由の地」(1:50)くらいから完全に自己流。これだけの歌唱力があればもうなんでもやっちゃって、って感じです。アメリカ人も拍手の嵐。サッカー選手もちょっと甘くみてたぜ、って顔で笑ってますが、上の誰よりも、力強さで勝ってます。

 

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こうなってくると、有名な歌手などが歌う時には、「この人はどう歌うのかな?」と期待するのも楽しい。

 

日本

ひるがえって、ここで日本。

こうやって聞いてみると、能かってくらいゆっくりですね… そして短い!

  

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アレンジ版がないか探してみましたが、あまり出てきませんでした。だって短すぎてアレンジのしようがないっすね… これはこれで神妙な感じで好きですが。

 

ま、とにかく、国家ひとつとっても、そんな視点があるのかー、と改めて面白く思いました。日本でもし国歌を次に考え直す時があったら、もう少し長めにしたら、歌手も色々と聴かせる歌を歌えるんじゃないかしらん。

 

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家の前ではスズランが勝手に咲いています。幼稚園にスズラン組はあっても、本物を見たことがなかったので、なんだか嬉しいです。
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