最近、ふと思うところがあり、水島宏子著『女子の人間関係』という本をAmazonでダウンロードしてしまった。1日で読了できる軽い本で、個人的には初っ端というか、根本的なところで同意できない部分はあるものの、全体的にはそれなりに「なるほど」と学ぶことがあり、色々と線を引いてみた。
嫌な「女」
この本の主論は、いわゆる嫌な女(男性の前でぶりっ子するとか、恋人ができると態度が変わるとか、群れたがるとか、感情的に敵・味方を決めるとか、陰口が好きだとか…)は、心に傷を負った女であり、それにどう対応するかが鍵で、可能であればその傷を癒してあげられればベスト、ということだった。(この本ではそういう「女性特有」の問題を抱えた人のことを「女」と鉤括弧付きで表現されているので、ここでもそれに倣っておく。)そしてその考え方を説明した後で、駐在の婦人会とかママ友とか子離れできない母親とか、実に30例近い事例別に、対処方法が書いてあった。
私はここに出てくる嫌な「女」とはかなり無縁の世界で長いこと生きてきたので、こういうタイプはとっても苦手。今の私の親しい女友達には、こういうタイプはいない(そういう人との関係は淘汰されたという可能性と、私が鈍感すぎて気づいていない可能性はあるが😂)。私は女子中学・高校だったが、男性のいない世界では、「男性に選ばれる、選ばれない」が無関係の世界であり、イジメも女子的陰湿な世界もなく、もうそれはそれは実に平和で牧歌的な6年間だった。うちの中高の卒業生はちょっと変わっているとも言われているのも理解できる。そして私は多分、この本の中に出てくる「変わった人」を演じているのではなく、素で「変わった人」なのだと思う。まぁそういうわけで、この本に書いてある対女子の処世術は、正直「クソ面倒くさい」とも思う。こういう「女」の存在しない世界で生きてくると、必要がないことばかりだから。
女は選ばれる性?
で、この「『女』は心に傷を負っている」というその根拠・理由は、「女は選ばれる性だから」だそうだ。それがことの始まりという感じで(あまり根拠もなく)書いてあるのだが、これにはすごく違和感を感じた。なぜかというと、「いかに女性は選ぶ性で、男性は選ばれる側であるか」という真逆の話を、日本人女子ともアメリカ人男子とも、何度もしたことがあったから。実際のところ、デートアプリでも、「女性の方が男性から声をかけられることが多く、男性は数打ちゃ当たる方式でどれだけ声をかけてもあまり引っかからない」という話をよく聞く(どこに行ってもモテるアルファメールを除く)。科学的根拠があるかは不明だが、男性はどちらかというとなるべく多くタネを撒きたく、女性は最も優秀なオスを1匹選ぼうとする、ともいうではないか(これもまぁ雑な言い方だが)。そう考えると、むしろ女性の方が選んでいるように感じるのだけれど。
まぁそもそも大した論拠があるわけでもないので、どっちが正しいかはあまり大事ではない。でも思うに、「選ばれる」と受け身でいる時点で、この「女」の悲劇は始まっているのではないかと思う。人生の苦難しかり。「〜された」と受け身でいればいるほど、悲観的になるし、卑屈になるし、苦難をもたらした相手を攻撃することに神経が集中する。そうではなく、すべてのことは自分で選んだ結果、と考えると、「おっとそうきたか… んじゃどうするかな?」と解決方法について考える方にエネルギーを使えるし、その苦難をもたらした相手にいつまでも囚われることがない。同じタイミングで降りかからないだけで、見えていないだけで、苦難は誰にでも降りかかるけれど、その時どう対応するか、には自由がある。自分で選べるのだ。
で、男性についても、「自分が選ばれる」のではなく、「自分が選ぶ」と考え、当然相手もそうやって選んでいるのだ、と考えれば、勝手に傷つかないのではないかなぁ…と思うのですが、いかがでしょう。この世に男性は「35億」もいる。そのうちたかが数人とミスマッチだったとして、それがなんだと言うのだ。多分それは選ばれなくて良かった縁なのかもしれないし。そんな男性に「選ばれなかった」ことについて時間と心のエネルギーを費やすよりも、自分にあう男性を探す方法や、選ぶというプロセスを磨きあげることにエネルギーを費やした方が、幸せへの近道だ。ちょっとだけガッカリする、感情面の処理は少し慣れと工夫が必要だけどね。あ、ちなみにワタクシ、美女ではござらぬので、「美人だからそう言えるんでしょ」ということはない(誠に残念である😂)。
で、中学からの親友に、「私って人とちょっと違うかな?変わってるかな?」と中学生みたいな質問をしてみたところ、「まったくそう思わない」との回答だったので、「それって私たちが二人とも変わっているから、気づいてないって可能性はあると思う?」と追加質問したら、「その可能性はある!😂😂😂😂😂」だそうだ。もう〜大好きよ。こういうことを直で話せる親友がいて、心の底から幸せだ。こういう女友達、こういう幸せな女子の人間関係を増やしたいよな。
この本にあるように、「癒してあげる」というメンタリティになれるまで、まだ先は長そうだけれど、この本、読んでみれば何かしらヒントは得られると思う。気になる方はご一読あれ。