素敵な女研究部・アメリカ編

首都圏でアメリカ生活を満喫しつつ、いい女を目指すブログ。

35歳で退職して得たもの

ある金曜日の昼下がり。

ダーリンは新しく買った珍しいスピーカーのチューニング中。

その横顔が。

 

…素敵すぎて、惚れ直した。

いやむしろ、毎日毎朝惚れ直してるかもしれない。

頭の回転が早くて、耳も良くて、歌も上手くて、ピアノも弾けて、ボクシングも投資もできてしまう、このオレ様野郎。聞き上手で、男友達からは相談の電話が数日おきにかかってくる。誠実で、男の中の男。今は体の故障と服薬のせいで太り気味だけど、その目の鋭さは変わっていない。もう宗教かってくらい、彼のことが大好き。

 

朝起きても、夜寝るときも、この人の横にいることができて、その人生に寄り添うことができて、本当に幸せだなぁ…と思っている。

  

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釣りをするオレ様。メリーランド州はちょっと車を走らせると綺麗な貯水湖がいくつもある。

 

ダーリンは私の別の顔を知らない

私は、今から7年くらい前まではまだ、アメリカの首都でキャリア街道まっしぐらの独身貴族だった(以前も書いた通り)。やりがいのある仕事を通じて、自分がDCに来た目的を果たすことができ、夢も実現した。でもチームを率いてプロジェクトをこなし、目標額を達成し、とやっている時の私は、今の私とは別の人間だった。仕事が最優先だったし、イライラしていることが多かったかもしれない。今だから認めるが、「家族が理由で休むとか、生ぬるい」と心のどこかで感じているフシは絶対にどこかにあったと思う。

 

それが、30歳を過ぎてから、どんなに仕事がうまくいっても、お金には困らなくても(別に高給取りだったわけではないが)、2年に一回はヨーロッパに出張できても、それでも、それを共有できる人がいなければ、それはとても寂しい、と感じるようになった。恋と失恋も何度も回し、このルーティンをいつまでやっているんだろう、という気もした。

 

シャキーラのUnderneath your clothsという歌の歌詞にあるように(日本語は私の意訳)、

 

When the friends are gone, when the party's over
We will still belong to each other

パーティが終わって友達が帰ってしまっても、

私にはあなたが、あなたには私がいる

 

帰るべき家にはあなたがいる。そしてもしもその家がなくなっても、私にはあなたが、あなたにとっては私が戻るべき場所であり、家である。他の何よりも、そういう相手を見つけたいと思った。

 

海外で生活している分、親兄弟にすぐ会えるわけでもなく、友達もみんな日本に帰国し、「家に帰ったら自分ひとり」という感覚は強く感じたのかもしれない。

 

海外で背水の陣

そんなわけで、35歳にして、わざわざ10年かけて築いたDCでのキャリアをキレイさっぱり捨てるという背水の陣を張り、代わりに人生の伴侶を探すという旅に出て、色々試行錯誤したのち、退職から5年後に結婚した。割と最近の話である。

 

まぁでも、海外にいながらキャリアを犠牲にしたので、その面ではなかなか苦戦している(独身貴族時代にしっかり貯金しておいたのは本当に良かった)。わかっていて賭けに出たわけだが、それでも海外暮らしでキャリア路線を逸脱する、というのはなかなかのハイリスク。海外で、そして政治の街であるDC近郊で日本人ができる仕事、というのは種類が限られている。同時に、そもそもキャリア面でのミッドライフクライシスを通過している気もする。

 

それでも。

たとえ飢えたとしても、それでも私は前よりも幸せだと言い切れる。また人生をやり直したとしても、この人のいない人生で大成功するよりも、彼のいる人生で一緒に戦ってなんとか切り抜ける方を選ぶだろう。だから、今はちょっと苦しいけれど、世の中に逆行している気もするけど、私にとっては正しい選択だったと思っている。幸せの定義って、難しい。

 

加えてあのままキャリア路線を突っ走っていた自分よりも、一度立ち止まって色んな世界を見た後の自分の方が、人間として成長したとは思う。価値観も変わったし、以前の私には見えなかったものが見えるようになった。そういう意味でも、どこかで立ち止まるというのは、ちょっと怖いけれど、大きな発見もある。

 

オチも正解もないけど

女性のキャリア形成は本当に難しい。

キャリアのどの時点で結婚、出産、子育て、を入れ込むか、は国籍を問わない永遠の課題。しかも、相手がいなければできないので、自分ひとりでその時期を選べるわけではない。失恋もするしで計画通りにも行かないし、子供を産める年齢には限界がある。とはいえ結婚することやその時期を優先することが幸せかどうかもわからない。

 

そしてこれを海外でやろうとすると、グリーンカード取得、つまり永住権の確保の問題も絡んでくるので、どうしても、大学院留学後にそのままアメリカで就職すると、20代後半の7−8年(H1Bの6年にグリーンカードの申請時期の数年)は自ずとキャリアに力を入れざるを得ない。そもそもおちおちクビになれない海外でキャリアを築くだけでも十分なエネルギーを使うので、どうしても30代前半までは結婚については二の次になる。

 

そんなわけで、何が自分にとっての幸せかさえハッキリさせておけば、あとは自分が正解と思う生き方ができれば、後悔しない生き方ができれば、十分なんじゃないかと思う今日この頃。

 

みなさま、良い1週間を。

 

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朝ごはんはヨーグルトにラズベリーとブルーベリーの自家製ジャムを。ゆったりした時間も幸せ。
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