1回平均200万円のアメリカのIVF。*1
しかもIVFに保険が効く州のはずなのに、まさかの保険会社は却下。
6回やったら1200万円。やっぱりローン組んじゃうのか。いや家のローンは少なくとも持ち家が手に入るけど、IVFは何回やってもできないものはできないので、何も手に入らないことだってある。どんだけ…。
でも嘆いたってしょうがないので、助成金(グラント)に応募することにした。もしもあきらめることがあったとしても、やれることはすべてやってなければ悔いが残る。
応募できそうな助成金
元ガン患者や退役軍人向けなど、自分が対象外のものを除き、締め切りがまだ間に合うものをいくつか探してみると、とりあえずはこの辺に落ち着いた(↓)。以下、直近の締め切りをさっと列挙したのみなので、別のシーズンの締め切りなどはリンクから確認してください。年1回のところもあれば、年に数回応募できるところもある。永住権があるか、米国市民であることが応募資格になっている場合が多く、応募書類の記載事項の量・どれだけ詳細な情報が必要かも、グラントによって結構差があり、不妊治療の医師が記載する書類がある組織もあります。だいたい出願料はどこも$50−60程度。
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The Cade Foundation
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春秋の2回応募可能。春は2月1日、秋は7月1日がデッドライン。(終わっとる…)
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The Hope Foundation
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応募は年1回。全米から応募可能。
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5月1日が締め切り(過ぎてますやん…😭😭)
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Gift of Parenthood
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締め切り:9/15
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BabiQuest Foundation
- 締め切り:9/9(書類がかなり面倒。医師の提出書類あり。しかも郵送!!)
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Journey to Parenthood
- 締め切り:9/30
- 助成金は直接、病院に支払われる。
出た、小論文!
助成金となれば、小論文(statement、エッセイ)はつきもの。応募書類を見ると、「Why are you worthy of receiving this grant? (なぜあなた方はこの助成金をもらうに値するのか?)」に答えるエッセイを書かなければならない。
まぁそりゃそうですわね、選ぶ方からしたら、選ぶための基準がいる。例えば、研究開発費の助成金なら、「この研究に助成してもらって開発された技術で、あれこれできるようになり、ひいては世界がちょっとよくなるのだ!」という感じのことを書いて、読み手を説得するわけです。選ぶ方は、荒唐無稽なものよりは実現可能性があるもの、より難しい問題を解決する研究、よりたくさんの人を救える研究、などの基準を設けて選ぶわけですね。
で、困った。
IVFの場合は、投資してもらいたいのは、両親となる私たち自身。それによって実現するのは、私たちが妊娠できることにより、新しい命をこの世に送り出せること。
つまりだ。
「私たちは、いかに投資に値する優れた人間であり、私たちが子供を授かることができれば、いかに世界に良い影響があるのか」
ということを書かねばならない。多分。もちろんそうは書かないけれど、要はそういうことだ。
もしくは、
「私たちは、こんなにも大きな困難にぶち当たっている。ひどすぎる。誰か救いの手を!」
とか。
でも、これがなかなか書けない!
この世で子供を産みたくても授からない夫婦の気持ちに、順位なんてつけられるんだろうか。子供が欲しくてIVFまでやろうかっていう夫婦の理由に「より価値のある理由」なんてあるんだろうか。そして、助成金を応募してる段階で、困難にぶち当たってないカップルなんているんだろうか。それに「誰の困難が最もひどい状況か」なんて、外から判断できることでもない。そもそも誰の人生が一番ひどいかを競うというのもなんか変な話。「いかに自分の人生が苦しいか」を力説しても、読む方からしたら泣き言を言っているようにも聞こえるかもしれない。「私こそがお金をもらうべき!」なんて思ってる親も、ちょっと嫌かな…。
まぁ助成金を提供する方からしたら、それでも順位をつけて選ばなければならないから、仕方のないことなのだけど、どう書いたらいいんだろう… どっちにしても、文章力が問われそうなところ。
サンプルエッセイを公表しているところもあったのだけど、「私の人生を貫くのは愛」みたいな高校生でも書けそうなcheeseyなエッセイが掲載されていて、ちょっと微妙な気分になった。やっぱりキリスト教的な感性に響きそうなストーリーがいいのか?
もう5回くらい書き直して煮詰まってきたけど、結局は素直に思ったことを書くしかない、という結論に戻ってきたので、とりあえずもう1回書き直そう。
ちなみに保険はどうなったか?
予想通り、ケアファーストは30日以内の締め切り(8月上旬)になっても返事なし。夫に2回電話してもらった結果、「もっと立場が上の人が対応してくれるように、上にあげてもらう」という約束を取り付けました。どうなることやら。
まぁそんなわけで、このエッセイにここのところ何時間も費やしており、ぜんぜん他のことが進まない夏の終わり。それでも、大好きな夫と猫さんと一緒に毎日過ごし、大好きな友達とブランチできる平和な日々はやっぱり、幸せだな・・・
*1:平均金額は、見る資料によって変わってくるが、150万から200万円くらいと思われる。