ワシントンDC事情:ネバーランドへようこそ
ワシントンDCってどんなところなのか。
以前、とある女性弁護士の方が、「DCでは、小さいコミュニティの中で全てが決まっている!これを打破しなければならない!」という感じのことを息巻いて、孤軍奮闘していた。まぁ、ぱっと見はそういう風にも見えるかも知れない。
ワシントンDCというのは、政治・政策・外交が展開する、永田町のような小さな地区であり、その周りに軍事産業や研究所や大学といった関係プレイヤーがメリーランド州とバージニア州に散らばって、一つの知的コミュニティを形成している。
ここにいるタイプの人は各国ともざっくり、
- 外交官(日本の場合は、各省庁からの出向者も含まれる)
- メディア関係者
- 様々な民間企業の代表(アメリカの政治・政策動向を追っている)
- 弁護士・ロビイスト・コンサルタント・シンクタンクの研究者・学者
- 研究者(国立衛生研究所があるために、研究者と日本から来ているお医者さんが多い)
- 学生(国際政治に強い大学は複数ある)
- 軍関係者(ペンタゴン、つまり国防省の周りには大手軍事企業がある)
- 国際機関(IMF、世銀など)
- NGO・業界団体
- その他(配偶者など)
に分けることができる。アメリカ人だけだが、これにホワイトハウス・連邦政府・議会関係者がいる。
ワシントンバレエなどもあるが芸術・エンターテイメント関係者は少なく、まぁ、みんな基本的に真面目な人が多い(まぁ私も貢献しているが😅)。そういう意味ではちょっと味気ないとも言える😂。ま、そういう時は、週末にでも車で5ー6時間飛ばして、ニューヨークで満喫すれば良し。土地柄、かなり高等教育を受けた人の割合が高く、二か国語以上話す人や、修士号を2つ持っている人、弁護士などは結構普通にお見かけする。世界各国の大使館もあれば、IMFや米州開発銀行や世界銀行といった国際機関もあるので、とにかく国際色豊か。世界中から人が集まっている。
そして、世界の外交の中心地でもあるこの街では人脈と情報が基軸通貨。肩書きもそれなりに大事だが、誰を知っているか、誰とつながっているか、が物を言う。そんなわけで、普段からシンクタンクが毎日どこかで、その時動いている重要な政策テーマで会議をやっているし、公式・非公式なパーティはしょっちゅう開かれていて、行ってみると、みんな政治・政策で食べている人たちだったりすることはよくある。どこかの国の外交官、政策コンサルタント、連邦議会スタッフ、どこかの企業の代表。フランス大使館なんか、パーティ外交やってるんじゃないかってくらい、大使館主催のイベントが多い。
夕飯をレストランで食べてたら、隣にオルブライト元国務長官がいたりすることもあるし、ホームパーティもよくあるので、もはやこの街では、ビジネスとプライベートの境目もハッキリしない。同じ分野を追っていれば、いつも会う顔ぶれというのも出てくる。そうやって、みんなお互いを何らかの形で知っているという状況が発生する。だもんで、外から見ると、小さいコミュニティの中で物事が決まっているように見える。ただし、どの国の人も2ー3年で駐在を終えて帰国するので、実は入れ替わりは激しく、同じ人がずっといるというわけでもない。
もしも国際政治や外交、政策を作る仕事に興味があるなら、この知の宝庫ともいえる小さなコミュニティは、本当に刺激的なネバーランドだ。常に知的な人で溢れ、まさに世界を動かす決定が毎日この街で行われ、それに関わる人は身の回りにゴロゴロいる。彼らに質問したり話を聞くのだって、そう難しいことでもない。
ただし、やっぱりある意味で偏った人材が多いので、リベラルで知的な人たちの理想郷みたいな感じになりがちで、トランプやトランプ支持層という、アメリカの別の顔を忘れがちでもある。だからこそ、人が入れ替わり立ち替わり出たり入ったりすることは大事なのかも知れない。ずっとここにいたら、見落とす世界もあるだろうと思う。
しまった…
我が街DCの素敵なところを紹介しようと思ったら、結局カッターい話になってしまったではないか。これもDCあるあるである(ということにしておこう😂)。
※本ブログ記事はすべて無断転載禁止とさせていただきます。御用のある方はTwitter(@MaribesUSA)よりご連絡ください。
不妊治療:採卵2回目が結構キツい(+宇宙人のおまじない)
ここ数日、実は何もできていない。
ほぼ寝ているか、携帯握りしめてあらゆるニュースやTwitterを読んでいるか。
いや、私もこういう生産性のない日ってすごく嫌なんですが、なんせ採卵してから腹痛が止まらない。集中できないし、寝ても覚めても痛い。左の卵巣をぎゅーっっと握りつぶされているみたいな痛さ。普段飲まない痛み止めを飲んでも全然効果なし。お腹はパンパンに張ったままで、なんなら青あざがいくつもあるし、まだセトロタイドという注射を続けている。
あまりに痛いので今日は真っ昼間から夫に運転してもらってクリニックに舞い戻り、超音波で診てもらうも、特に何もない、と。今回はエストロゲン値が高かったので、子宮が(?)前より肥大化したので、その(?)痛みなんだとか。ていうか説明もあまりよくわからないまま、それ以上追求する気力もなかった。
まぁ、感染症とかになってないことがわかったのは良いけど… すげぇ痛えよ。痛え。ずっと痛え。もうずーっっと痛いんすよ。何もできん。今日で4日目だぜ?
その上、採卵後の回復につながるということで、塩分多めの食事とゲータレード(アメリカ版のポカリスエット)を採れというので、ひたすらポテチ食べながら(→ポテチは推奨された😂)、ゲータレード飲んでて、あまり精神衛生にも良くなさそう。
たかが不妊治療の手術、とたかを括ってたけど、ちと甘かったのかもしれん… 唯一の救いは、真っ昼間から今すぐクリニックに連れてってとお願いしても「おっしゃ」とすぐに立ち上がってくれる夫と、私がベッドでうめいている間ずーっっと付き合って横にいてくれる猫さん。ありがとぉ〜💕
宇宙人のおまじない
ところで、話は全然変わるんだけど、ちょっと書き留めておきたいことが。
私、よく夢を見るんですよ。すごくリアルな割に異次元の世界にいるみたいな感じの。夢を見ている間は異次元世界での人生を送ってるのかな、と思うくらい、夢の中の架空の場所に何度も戻ったりすることもあるんですね。夢の中にも居場所があるというか、今日はどんな夢かな〜と寝るのがワクワクするというか。
そして、いくつか必ず未来を暗示する夢も見る。1つは鳥が出てくる夢で、これは昔から、必ず愛情に関するもの。現実もしくは夢の中で私の周りで鳥が死ねば、それは私の愛情関係の終焉を意味している。逆に夫と正式に付き合うことになった時期には、3羽の鳥の中から群青色の鳥を、これは夫だなと思いながら選ぶ夢。白い鹿が私の脇から私の体に入ってきた夢も見たな。
で、ですよ…
実は2020年の暮れ、私は20日間くらいずっと1日も欠かさず、大量に人が死ぬ夢を見ていたんですね。自分でも怖くなって夫にも話したくらい。だって毎晩なんだもの。うっすら覚えているのは、爆発があって建物が倒壊して大惨事って感じのシーンで、自分も現場にいた。亡くなってたのは、欧米人だった。そして、最後の方では、私は死屍累々の屍の丘みたいなところに神様みたいな存在の人と立って、その光景を見渡していました。ちなみに、私はそういう災害にあった経験もトラウマもありません。当時、特に悩みもありませんでした。
…怖いでしょう?自分でも寝るのが怖くて憂鬱になりました。
だもんで、スピリチュアル系の友人に話してみたんですよ。私はスピリチュアルとかあまりピンとこない方なんですが、藁をもすがる思いってやつで。で、彼女の話だと私はなんと地球人ではないそうで(→宇宙人認定キタ!😂😂😂)、そこで「プレアデスの医療船団からヒーリングのビームを送ってもらう」ためのおまじないを教えてもらっちゃったんですよ。
プレアデスの医療船団?は?😅
って感じでしたが、もうとりあえずこの悪夢が止まるならなんでも良いってことで、そのおまじないを唱えて寝ました。
そしたら!!!
その晩以降、ピタッと悪夢が止まったんですよーーーーー!!
嘘でしょーーって感じなんですが、夢が変な方向に行きそうになると目が覚めるかシーンが変わるかしたり、夢を覚えてなかったりして、人が大量に死ぬ夢はそれ以降一度も見なくなったのでした。。。。
で、そのスピリチュアルな友人は現在、ウクライナでの戦争について、「西側のメディア操作だ!ロシアの言い分が正しい!ウクライナこそ極右だ!」みたいな投稿をしてまして、なんていうかもう、世の中カオスだなと思う日々。政治と政策の街、ワシントンを長年見てきた者としましては荒唐無稽としか言いようがない内容なんですが(「プーチンは闇の勢力に対抗する光の側」らしいし)、彼女の宇宙人のおまじないで私の20日連続の悪夢が止まったのは確かなので、全否定もできない変な居心地の悪さを感じる、というのが正直なところ。もちろんそれとこれは別なんですがね… 単なるプラセボ効果かもしれませんが。。。
ま、今日は腹痛えってことで考えのまとまらない雑記的なブログになってしまいましたが、みなさま、良い週末を。
今苦しんでいる人、辛い思いをしている人に希望の光が与えられますように。
不妊治療:殿は個室で
土曜のはずだった採卵第2ラウンドは月曜朝、明日の朝に決定。
手術前の最後の注射は今まで2週間で打った40本近い注射の中で、一番痛かった記憶。でも手術中の麻酔でものすごく深い眠りに落ちて、目覚めがめちゃくちゃ幸福感に満たされてたのも覚えている。実はちょっと楽しみですらある。とりあえず終わったらまた呑めるし。
さて、私が手術室であられもない格好で爆睡している間、我が殿は何をしてらっしゃるのかというと、男性が唯一できる貢献、つまりフレッシュなブツを病院の中の個室でご準備なされるのである。ちと書くのははばかれるとはいえ、この唯一の貢献のチャンスで真っ当な量と品質のブツをこさえることができなければ、股間に、いや沽券に関わる大失態。ということで、医者の指示通り3日前から禁欲体制に入り、当日は制限時間なしで個室で頑張るわけですね。
実際、朝っぱらから慣れない病院の個室で無理やり生産せよというのだから、緊張してうまくいかない人もいるんじゃないかしら。
それにどんな個室なんだろう…
私の想像では、エロ画像が壁に何枚も貼ってあり、エロ本、エロ雑誌などが散乱している部屋… だと思ったのだが、まぁまぁ広めの部屋にPCがポツンと置いてあるだけとのこと。…そうか、「エロ雑誌」とかってアイデアが既に昭和😅 今じゃ見たければ携帯ですら黒塗りなしで動画を見れる時代ではないですか。でも彼曰く、
「PCが一台あって、ネットフリックスを見れるようになってたわ😂😂😂😂😂」
ネットフリックス… いや流石に刺激が強すぎるくらいの生画像が見れる現代において、いちいち「あの映画のあのシーンはエロかったな」なんて思い出して、そんなファンタジックなラブシーンをわざわざ探す人はいるんだろうか… まぁ性的嗜好は人それぞれではあるが。多分、病院側はこのPCだけは汚れたPC認定して、ポルノサイトを見放題にした方が効率は良さそうではある。
(まだ終わってないけど)第2ラウンド総括
私は移住でもなんでも、最初は相当ぶーたれるのだが、大体1週間、1ラウンドで結構慣れてしまい、快適にやれる方なので、今回の第2ラウンドは諸々楽勝ではあった。楽勝すぎてちょっといい加減になりそうだったくらい。特筆すべき点としては、
- ホルモン注射1日目だけはやっぱり感情マックスになった。ウクライナ侵攻と重なったからというのもあるが、全てのことに憤慨して涙ながらに夫に訴えてしまった(夫、いつもながら、聞いてくれて耐えてくれてありがとう👼💕)。それ以外は平常運転。
- 途中で、午前中気持ち悪くて起きれない日があった。これは1日だけだったので原因は謎。
- 数的には前回よりも卵胞の育成は良さそう。やっとPrenatal gummiesをとり始めたのは関係してるのか、していないのか。
- 肌綺麗ねと言われた。やっぱり多少はホルモンを爆注している影響か。
そうそう、ここしばらくにおける1つ大きな発見は、妊娠前(prenatal)に採るサプリにグミ(gummies)があること!いや私サプリ大っ嫌いだったんですよ。メリカのサプリは本当に巨大で、大きいやつは余裕でそら豆くらいの長さ。しかも妊娠前に採っておくべき栄養素ってめちゃくちゃたくさんあって、こんなにたくさんの大きなものがいくつも喉に通るわけがない。
と思ったのだけど、ドラッグストアに行ってみたら、グミバージョンがあるではないですか。なんだ早く言ってヨ。しかもNature Madeのグミ、結構病みつきになる美味しさ。1日2つなのだけど、もう1つ食べちゃおっかな、と思えるレベル。これはオススメです。
さ、あと1日、重いお腹抱えて頑張るかー!
今辛い思いをしている人が少しでも希望が見出せる日になりますように。
これまでの不妊治療奮闘記はこちらからどうぞ。
不妊治療:オフィスのトイレで
さて、不妊治療はすったもんだの末(→毎回すったもんだなので、最早詳細は忘れました😅)、第2ラウンドがやっと開始になりました!本日7日目。
今回は、ピルで生理日を調整してからの開始。ピル服用中は毎日吐きそうで辛かった。でもさすがに2回目ともなると、ルーティンにも自己注射にも慣れ、会議前に5分で手早く注射液を調合して打ったりできるようになっている。人間の慣れって本当に怖い。
しかしクリニックの方も忙しいのか、2回目だから安心しているのか、インストラクションがめちゃくちゃ簡潔になっている。1回目は修学旅行のしおりかってくらい詳細な日程表と注意書きが数ページのPDFで来たのに、2回目はメールで数行もしくは電話口で説明するのみ。今日なんか、ナースが予約を入れておくのを忘れていた。
おかげで、今回追加するはずの注射をいつ始めるのかについてコミュニケーションミスがあり、途中で始めない方が良いということで、使えていない。保険が効かず1000ドルもしたのに!院長先生によれば無問題らしいけど、これはちょっと不服。2回目の結果が芳しくなかったら、少し恨みたくなりそう。。。
オフィスで
自己注射は一度時間を決めたらきっちり同じ時間にやらなくてはいけない。ところが今日はオフィスに行かなければならない羽目になってしまった!仕方ないので注射液をドライアイスと一緒に持ち運び、オフィスのトイレの洗面台で注射液を調合(ちなみに新築のオフィスビルであり、最新のトイレは超モダンで真っ白で広くて、見た目は相当綺麗ではある)。💉
セトロタイドはギリギリまで冷蔵して光に当ててはいけない上、液体と粉を注射器を使って混ぜ合わせてから打つ。だから普段は冷蔵庫にしまってある。それとゴナルFの2本を、人目を盗んでオフィスのトイレでサクッと自分に打つわけです。ナースみたいに注射針をコツコツと叩いて空気を抜き、最初の1滴を出してからプスッと。なんか… トイレ開けて後ろ姿を見られたら、ドラッグ中毒の人みたいに見えそうで焦る。注射針はお持ち帰り。何やってんだ私…
まぁアメリカ人の不妊治療友達も、同僚と同じ時間にトイレに入ってお互いしゃべりながら注射してたとか言っていたし、仕事していたらもうしのごの言ってられないのだ。他にもこうやって乗り切った人はいるんだろうなぁ… やっぱり見た目からは他人の苦労なんて見えないものですね。
今朝は6時半起きでクリニックに参拝、ちょうど渋滞の時間に巻き込まれながらDCのど真ん中に行き、仕事の合間にトイレで自分に針を2回も刺し、またもDC市内の渋滞の時間にぶち当たって帰宅。それだけでどっと疲れた。DCは一方通行が多く、チャリとスクーターと歩行者と車が狭い道にいて、そして9時前後と4時半前後はDC市内はあちこちで渋滞している。
でもまぁ、1回目よりは、何がどうなるのか展開がわかっている分、気持ちは楽。夜の注射はまだ涙が出るくらい痛いので、毎晩夫に注射してもらっているけれど、彼は毎回終わったらハグすることに決めたらしく、頼んでないのにやってくれてとても嬉しい。相変わらず口はオレ様のくせに、行動は優しさで溢れている。
このまま行けば土曜日に採卵の予定らしい。卵が頑張って育ってくれますように。
そして… 世界が核戦争にならない道を見出せますように。
30代の独身女子に告ぐ
なんて物々しいタイトルつけてみましたが…
30代をほぼ独身で過ごしたキャリア女子として、これだけは言い残しておきたい… という話でござるので、まぁそう身構えずに。いや何が言いたいかというとですね、30代独身女子よ…
悪いことは言わん。とりあえず、卵子凍結しとこか。
(フォントこれ以上大きくならんのか、ちっ)
もうこの一言に尽きる… 30代は楽しくて楽しくて仕方ないんだけど(あ、それは40代もよ)、とにかく可能な限り前半にこれだけはやっておけと。キャリアが楽しければ楽しいほど、生きるのに必死なほど、恋愛が楽しければ楽しいほど、とりあえず卵子凍結しておいてくれ、妹たちよ…
「不妊治療があるから大丈夫」という考えは絶対にオススメしない。
なぜか?
ここから経験者による、怒涛の理由の説明です。Ready?
ーーー(珍しく)目次ーーー
1)成功率、知ってる?
2)マジで不妊治療には時間を取られる
3)不妊治療前のピルもキツい
4)何サイクルやるのかわからない、エンドレスな世界
5)めちゃくちゃ高い
6)圧倒的に、女子のキャリアに不利
7)なぜ30代前半なのか?
8)未来の自分が何を欲しいと思うかはわからないが、選択肢は確実になくなる
ーーーーーーーーーーーーーーー
1)成功率、知ってる?
40代の不妊治療の成功率の低さを、41歳、42歳、43歳、と12ヶ月ごとにどんどん急降下していく成功率の低さを把握してますでしょうか。この統計は結構トリッキーですが(統計の出し方も実際の数字も、出典や病院によって違うため)、今回はCDCの2018年の統計で。これによると、「赤ちゃんの誕生につながった採卵の割合」は41−42歳では10.2%、43歳以上は3.0%。赤ちゃんが一人誕生するごとの採卵の数は、41−42歳では9回、43歳以降は31回… (ただし42歳以上は統計がまとめてあり、例えば50歳の人も含まれているので、あまり統計としては参考にはならなそうではありますが、それくらい低いということなのでしょう…)別途、もっと低い数字(42歳で約5%)なども見たし、上記は全米平均なので、クリニック・先生の技術とかによっても数字は違ってくると思います(成功率はアメリカの方が日本よりも高い)。とにかく!
「不妊治療すれば、40過ぎても子供が生まれる」わけではないようです。私はそう、勘違ってました。もちろん、48歳で生んだとかそういう話は聞きますが、その奇跡のような幸運が自分にも与えられるかどうかは、神のみぞ知る、です。だいたい、9サイクルということは、最低でも9ヶ月間は不妊治療やってたということ。それがどれだけ大変かは、読み進めていけばわかるでしょう…
2)マジで不妊治療には時間を取られる
仕事しなくて良い環境ならまだしも、仕事しながら不妊治療というのは、かーなーり、アンビシャス。サイクル(要は生理後から採卵までの2週間)中は、朝晩自己注射(日本は点鼻薬という選択肢もあるらしいが)。毎日決まった時間に1日3本とか4本を自分のお腹にブッ刺すわけですよ。これが「冷蔵庫から出して30分後」とかしちめんどくさい。採卵近くになれば、妊婦かってくらいお腹が大きくなって、あまり人に会いたくはない。服も入らなくなるし。加えて、数日おき(最後の方は毎日!)、朝7時とか8時にクリニックに行って採血+卵の発育状況の確認。これ以外の時間帯はありえないし、スケジュールは前日夕方に決まる。別の日に振替なんてあり得ない中で、どうやって仕事のミーティングを前日の夕方に変更するのかって話です。
3)不妊治療前のピルもキツい
これは、人によるし、ピルを飲んで生理のタイミングを調整するかどうかは、クリニックと場合によると思います。が、もうこのピルのせいで、私は最低1週間、午前中は今にも吐きそうで起きれませんでした。仕事にならん。
4)何サイクルやるのかわからない、エンドレスな世界
40代以降では、成功率でも説明したように、1サイクル(1回の採卵)で、受精可能な卵が取れるわけではない。卵の数も限られるし、遺伝子検査で異常なしの結果がもらえる卵、精子と掛け合わせてちゃんと受精し、さらに育ってくれる卵… が取れるかどうかはわからないし、それを移植した後も、ちゃんとお腹の中で育ってくれるかどうかわからない。ものっすごい確率の世界なのだ。もちろん、2つしか採れなかった卵で、一発で妊娠に成功して、子供が2人できた友人もいるけれど、何回やってもダメだった人もいる。
そして1サイクルごとに、ガサッガサッと大金がなくなってゆく。あと何回やるギャンブルなのかもわからず、いつまで時間と人生の楽しみを我慢して不妊治療をやり続けるのかもわからない。いや、結構精神的にも疲れます。下手すると年単位の話。旅行にだっていけなくなります(治療が優先だし、旅行行くお金があるなら、治療代に回したいくらい高いから!)
5)めちゃくちゃ高い
とにかくアメリカはめちゃくちゃ高い。保険が効かなければ、1回200万近くするらしいです(しかもクリニック・保険・州・医薬品の種類によって値段が違う…)。保険が効いたとしても、保険会社との戦いがあったり、なんだかんだ1回で50万近くは取られる模様。それを何サイクルするんでしたっけ、40代?30代の方がサイクル数も少なくて済むので、絶対トータルコストは安くつく。
6)圧倒的に、女子のキャリアに不利
この不妊治療、男性の精子が問題の場合は別として、妊娠中と同じで、男子ができることは実質ほぼない。クリニックに早朝に日参するのも、毎日注射するのも、仕事のスケジュール変更依頼するのも、妊娠してすらないのにお腹が出てくるのも女子の方。男子は最終日にクリニックで精子を提供するのみ、なんです。妊娠そのものは自然の摂理とはいえ、不妊治療にかかる肉体的・精神的負担の大きさは、圧倒的に女子に降りかかる。仕方ないと言えばそうですが、キャリアが大事であればあるほど、両方回すのはかなりキツい。
7)なぜ30代前半なのか?
これは経験による自論ではありますが、30代は20代の延長で始まり、大抵は35歳を越えるあたりから「あれ?まだ結婚してないじゃん自分…」と想定とのズレに気づく。そこから本腰入れて婚活しても、相手もあることなので、なんだかんだ40代近くになってしまう。とりあえずの結婚のための結婚ではなく、信頼できる相手と幸せな結婚をしたければしたいほど、益々時間がかかる(この年齢では、恋愛市場も20代と違うし)(「幸せな結婚とは」という定義の議論はここでは本題ではないので割愛。もちろん、色んな結婚と色んな形の幸せがあります)。
30代前半は責任ある仕事などを任されて仕事がますます面白くなっていくタイミングでもあり、20代のノリで「そのうち結婚してるだろう、なんとかなるだろう」と思っている間に、本当に一瞬で時間が過ぎてしまう。加えて、突然交通事故に遭ったり(→経験者)、まさかの大失恋したり、不測の事態が発生して、人生、計画通りにはいかないのだ。要は、気づいたら40なんてすぐなのだ。
そして残念ながら、30代半ば以降に1回のサイクルで採れる卵の数と質は低下し始めるそうなので、後半までわざわざ待つ意味はあまりなさそう。
8)未来の自分が何を欲しいと思うかはわからないが、選択肢は確実になくなる
私は結婚と仕事の両立がイメージできなかったし、「養子もありかな」と思ってましたよ。でもこれがね、「もはや自分の遺伝子と、やっと出会えた大好きな夫の遺伝子を受け継ぐ子供を作ることはできないかもしれない」という現実に直面した瞬間、ものすごく焦るんですわ。
人間、もともとあった選択肢がいざなくなると、本当に思ってもみなかった本音というか焦りが出てきたりする。出てこない人もいるけれど、未来の自分と結婚相手がどう考えるかなんて、今はわからない。例えば、「事故で足が切断されたら、義足があるじゃん」と今は思っていても、医師に「足を切断するしか選択肢はありません」と本当に言われたら、「義足でもいいや」なんてすぐには言えないと思うのですわ(この例が適切なのかわからないけど、これしか思いつかなかった)。
もちろん、10年後には技術開発が進んでいるかもしれない。でももしかしたら、そんな先端技術はめちゃくちゃ高額かもしれませんぜ。その時、例えば夫が病気になって、全財産を不妊治療だけに注ぎ込めないかもしれない。
将来的に、結局結婚したいと、子供が欲しいと思わなかったら?卵子を研究のために使ってもらうもよし、捨てるも良し。その時に選べばいい話です。
結論:
とりあえず、未来の自分に選択肢を残すために、とりあえず卵子を凍結しておくと良いと思う… 私はしておけば良かったな、と思っている。
だから、選択肢がなくなる前に、とりあえず選択肢を将来の自分に念のために作っておいてあげる方が、今グッチのカバンだかエルメスのスカーフだかにお金を注ぎ込むより、絶対に、将来の自分に感謝されるんじゃないかなぁ… 卵子凍結してあれば、30代後半や40代の結婚についても心の余裕があるかもしれないし。
まぁ、これは個人的な気持ちで、私は既に43歳になってしまったから、まだ30代の人でこういう情報を知らない人がいるなら、伝えたいなぁ… と思ったということです。もちろん、こうじゃなければならないわけでも、子供を欲しいと思わなければならないわけでもなんでもなく、人生はいつも自由です。好きにしたらよろしい。でも、生物学的な選択肢だけは、今の科学ではどうにもできないので、めっちゃ長くなりましたが、誰かの人生のヒント、考えるきっかけになれば。
ちなみに、現在進行中の私の戦いの記録は、こちらからどうぞ。それから、これは「医師監修の科学的な記事」ではなく、経験に基づいて個人の考えを述べているブログです。統計などは信頼のおけると思われる情報を調べましたが、気になる方はお近くのクリニックやお医者さんに聞くなどして下さいね。
どうぞ、素晴らしい週末を。
不妊治療:各種サービスはマネジメントするもの
さて、不妊治療はどうなったか?もちろん今年も前進あるのみです。
12月はクリニック側のクリスマス休暇、1月は医療保険の更新1ヶ月目ってことで、
「アメリカでの不妊治療は、12月と1月はほぼ治療を受けられぬ」という教訓を学んだところまではアップデートしました。
アメリカの医療保険は、オバマ保険の場合、秋に翌年の医療保険を更新・変更する機会があり、翌1月から新しい医療保険になる。去年の医療保険は値上がりしていたけど、可能な限りIVFのプロセスに支障をきたさないよう、これを選択。その功がそうしたかどうかはわかりませんが、2月に入ってやっと医療保険会社から「不妊治療やってヨシ」の承認が出ました(医療保険屋が見事にまる1ヶ月も無駄にした、という点はもはや敢えて指摘しない…)!
もちろん、ぼーっと待ってたわけではありません。
クリニックには、「生理きたで。次のステップはなんや?」と適宜メールを出し、ナースからは「承認が降りない可能性もあるけど、とりあえずピルのスケジュールはこれやで。どないする?」との返事。1回目はつわり状態の日々にも関わらず無駄打ちに終わり、それでも2回目やってる間には承認降りるはずやと、再度賭けに出る。
すかさず、医療保険会社にも電話し、「IVFのリクエストな、もう出してから数週間経ってるで。どないなってんのんか、調べてくれるか?」と確認。すると電話口で大人しそうな若い兄貴が、お母ちゃんに言われて「今やってる!」と言わんばかりに、「リクエストは2回もらってるんで、今日対応します!」との返事(→絶対催促電話しなかったら「今日」じゃなかったよな?😒)。「おう、しっかりやってな!」と威厳を持って電話を切りつつ、クリニックに再度「そういうことやから、数日以内に連絡くるで。頼んまっせ。(=メール見落とさんようにしてや?)」とリマインド。
というプロセスから本当に数日で、「医療保険会社から2022年中のIVFの承認取れました!」とナースから連絡をもらったのでした。
あ、でもね、念のため、不妊治療に使うそれはそれは高い医薬品を扱うSpecialty pharmacy(特別医薬品対応の薬局?)に電話したら「そんなもんは聞いてない。ナースから返事ないから、このケースはクローズしとる。ナースにもっかい電話させぇ。」と言われるわけですよ。それもオバちゃんが、めっちゃエラっそうな言いぶりで。あんたは社長か。
ていうか、それはそっちで電話かけあってくれたら、良いんじゃ…
なんでここで私が伝書鳩をやるんでしょう…
一応、ナースに伝書鳩しましたが、返事なし(しかしお会計メールは別途来てた😅)。は〜。そこで今朝もう一度、薬局に「承認連絡きてまっか?」と確認し、もちろん来てないのでクリニックに再度電話して「薬局がまたフガフガゆうてんねん。悪いけど、電話してくれるか?」と念押し。ほんと、アメリカ生活、各サービス業の尻叩きに時間がかかること、かかること!
今回は大阪弁で書いてみましたが、この電話口での持っていき方、相手を見て、威厳がある風にするか、お願いダーリン!🙏という感じにするか戦略を瞬時に判断・変更し、とにかくあの手この手で自分が望む結果に落とし込む。ていうのが、日常生活なのであります。えぇ、面倒ですよぉぉ〜。日常的に頭を使い、交渉力、マネジメントスキル、そしてキレもせずめげもしない強くしなやかな精神力を磨いているようなものです(それも英語で!)。「お客様は神様」の世界は本当にお客様には楽な世界。何かあったらキレたら平謝りしてくれるし、日本なんて何もしなくても言ったことはちゃんとやってくれる。しかしここはアメリカ。そんなに簡単ではありません。キレたもん負けな部分すらあります。「この客は面倒だから早くやろう」と思わせつつも、「面倒だから後回しにしよう」と思わせないくらいの塩梅、塩加減が大事。
うちのクリニックの待受音楽、途中で「Uh...」とピコ太郎みたいな声が何度も入るんですよね。これを15分くらい聞かないとつながらないんですわ。
夫に「どうよこれ?」と状況を説明してみたら、「まぁでも、一番この一連の作業をやってもらいたいのは、君だろう?」と。いやそうですよ、だからお金払ってるんじゃん!??💢 それに値する適切なサービスを受けられると期待するのは、間違ってるのか。みんな、仕事して… そういう意味では、日本の手取り足取りなサービスにチップがないというのは本当に納得がいかない。いやむしろ、チップが増えるわけでもないのに、手取り足取り懇切丁寧にサービスする日本人はマゾなのか… (違う、そうじゃない。…多分?)
まっとにかく。
承認降りたのだから、良しとしよう。そして今月下旬から、不妊治療第2弾です!まーた切腹&蜂の巣な2週間が待ってるので、それまでに友達と飲みにいく計画を立てなければ。
飲むぞ〜!!!!
老化の原因・セクシーさの根源
「40過ぎたら、急にガクッと来るわよ」
とは前の会社の美人で鬼マネージャーな先輩の言。
「へー そーっすかー怖いっすね〜」と自分には関係ない話のように聞いていたが、どうやら私も御多分に洩れず、老化とは無縁でいられないらしい。くそぅ。
エネルギーがない
去年の夏、うちはどうもシックハウスなんじゃないかという気がする時期がありまして。
数週間ほど、寝ても寝ても疲れが取れない病気になったかのよう。お風呂に入っても、14時間寝てみても、毎日ミックスジュースを飲んでも、冷房のない部屋に寝てみてもダメ。
とにかく、砂かけババアでも背負ってるんじゃないかってくらい体が重く、肩こりもあり、そして何より、これは疾患と呼べるレベルの、ものすごい倦怠感。集中力が続かないし、やる気も出ない。海で泳いだ日の夕方かって感じの日が1ヶ月は続いてた。こんなの初めて。とにかく「エネルギーがない」という状態はキツかった。うちの母は最近「疲れる」とよく言っているが、こんな感じなのか。
結局、シックハウスの原因はカビなので、カビの原因の1つである、エアコンを掃除して、食事の内容をよりバランスの取れたものに変えてしばらくしたら、自然と状況は改善されました。何が原因だったのか、何が効いたのかの相関関係はよくわからないんだけど。
セクシーさとは
そしてエネルギーを失ってみて気づいたんですわ。
セクシーさには、エネルギッシュであることも含まれてるんだな、と。元気のない人、不健康そうな人にセクシーさは感じられない。セクシーさって、命の輝きでもあるのだろう。まぁ、聞きかじった科学的・生物学的な小話から類推すれば、元来男性は生殖能力のある女性に惹きつけられるので、自然と不健康で生殖能力の低そうな人には魅力を感じない…んじゃないかという気はする。逆にいうと元気一杯でハツラツとしている、というだけで魅力のエッセンスは既にある。
それにエネルギーがないと、こっちもセクシーもクソもないというか、疲れで最低限の生活をするだけで精一杯になってしまう。ピアス1つつける気にすらならない。どれにしようか選ぶだけでも面倒くさい。おしゃれとかどうでもいい。立居振る舞いもテキトーになる(背筋すらシャンとしてられないのだ、疲れてるから!!)。そして「疲れた」「面倒くさい」が口癖になる。
ってことは!
行き着く先は
まだ未踏の地だけど、50代、60代になっていくと、運動していなければ自然と体力が落ちていくから、それも一因となって、セクシーとか言ってる気分じゃなくなるんじゃないかしら…そういうところから、ガサツさというか、色気のない態度が、いわゆるオバハンて感じの態度が知らず知らず身について、その人そのものになっちゃうんじゃないだろうか。猫背気味になって、「もう歳だし」が常に言い訳で、諦めた感が漂っていて、嫉妬から生じて肌を露出させた若い女の子をけなしてみたりして。あーやだやだ!怖いわ〜。
実際のところ、
「疲れた」
「もう歳だからできない」
「X Xが痛い」
「もう無理」
なんていうネガティブさ満載のフレーズは、聞いてる方が疲れる。セクシーとか魅力どころじゃない。だけど、どうやら年老いてくると、これが口癖になる傾向があるみたい… つまり外面だけでなく、内面もハツラツさ・凛とした精神の強さも失うというか。
ヤバいな、そんな風にはなりたくないのだ。
てことで、途中色々あっても、なんとかバレエとキックボクシングとサルサは続けなければ、筋トレは続けなければ、セクシーさに関わる!全方位で筋トレは大事だぜ!という話でした。
とにかく、筋トレだけは、60になってからやり始める人なんていないのだから、やればできる年齢から始めて習慣化するに限る。「そのうち」なんて絶対に来ないからね。「そのうち」を実現させるのは今日の自分。これは何についても言える。そして筋トレについては、自然と体力が落ちてしまってからでは遅い。それに自宅での筋トレ、無料ですから!
ちなみに私が参加している(今は不妊治療のためお休みですが)オンラインのキックボクシングのクラスはこちらです。
宣伝しちゃう理由は、この知恵先生をめっちゃ尊敬していて、大好きだから!💕✨ 彼女はすごい努力家で愛情たっぷりでサービス精神旺盛。 途中でコスプレしてくるし😂、毎月テーマソングが変わるんですよ。同年代なんで、いつも安室ちゃんやら久保トシやらジュディマリやら、80年代・90年代のJポップを筋トレソングに取り入れてくれるので、とにかく楽しくて懐かしい。実際のところ、自信を持って宣伝できるプログラムだと思います。
日本その他世界各地からの参加者もいまして、しかも良心的な価格。キックボクシングはかなりの運動量ですが、もう少しゆるいのから始めたい方用に、Tone & Flexというクラスもあります。大丈夫、70半ばになろうかという父も参加できてるくらいですから、40過ぎとかでできないなんて言い訳はあり得ません😂。私の一押しです。最近の若者的には「推し」ってやつか?とにかく、気になる方は連絡してみてくださいね。ちなみに参加者は現在ほぼ女性… なんでかしらん?